書店で「ワインT-BOOK―ワインの選び方、愉しみ方がわかる」というムックを見ていたら,メルロー(Merlot)の語源は鳥のつぐみ(フランス語でmerle)だということが載っていました。色がにているからだということだそうです。1970年のシャトー・ムートン・ロートシルトのラベルはシャガールの作品でつぐみがブドウをついばむところが描かれていますが,これは意識したものなのでしょうかねえ。
そういえば知り合いのお子さんにもいたような。Merlotの子? ご両親はMerlot好きだったかな? サンテミリオンのワインは好きだったような気がするけどやっぱりメルロー係数が高いからだろうか,などということをつらつら考えてしまった土曜の午後でした。
↑某マッキーがたくさん出ていました。
そういえば知り合いのお子さんにもいたような。Merlotの子? ご両親はMerlot好きだったかな? サンテミリオンのワインは好きだったような気がするけどやっぱりメルロー係数が高いからだろうか,などということをつらつら考えてしまった土曜の午後でした。
↑某マッキーがたくさん出ていました。
アポロ13号やスペースシャトル・コロンビアなど宇宙開発における失敗やチェルノブイリやもんじゅなど原子力発電の事故を中心に,大事故の原因や教訓を分かりやすく解説している。
特に大事だと思われたのは原子力発電などの隠蔽体質は事故を大きくする元であることや,失敗だからだめということではなく,失敗から何を学び取るかが大事だということ。そういった評価をすることが一番難しそうだ。
失敗の科学 ~世間を騒がせたあの事故の’’失敗’’に学ぶ
書評/サイエンス
特に大事だと思われたのは原子力発電などの隠蔽体質は事故を大きくする元であることや,失敗だからだめということではなく,失敗から何を学び取るかが大事だということ。そういった評価をすることが一番難しそうだ。
失敗の科学 ~世間を騒がせたあの事故の’’失敗’’に学ぶ
- 技術評論社
- 1659円
書評/サイエンス
コージー・ミステリと言われるような軽いタッチのミステリ。主人公はウェイトレスで生計をたてている売れない女優ニッキィ。ひょんなことからナパ・バレーの有名ワイナリのオーナーに認められてワイナリで働くよう申し出をうける。これ以上はないほどのすばらしいところと思いきや,次々と起こる殺人事件の発見者となり…
やたら美男子ばかり出てくるので,ハーレクイン・ロマンスみたいなのかと思ったら意外にも最後までミステリとして読ませてくれた。途中で出てくる料理のレシピはすばらしくおいしそう。そこが一番の魅力かも。ワイン関係の訳語はちょっと…なところもあるけど,まあ許せる範囲か。というわけでワイン好きなら,というよりおいしいもの好きならそこそこ楽しめるのではないでしょうか。
おいしいワインに殺意をそえて
書評/ミステリ・サスペンス
やたら美男子ばかり出てくるので,ハーレクイン・ロマンスみたいなのかと思ったら意外にも最後までミステリとして読ませてくれた。途中で出てくる料理のレシピはすばらしくおいしそう。そこが一番の魅力かも。ワイン関係の訳語はちょっと…なところもあるけど,まあ許せる範囲か。というわけでワイン好きなら,というよりおいしいもの好きならそこそこ楽しめるのではないでしょうか。
おいしいワインに殺意をそえて
- ミシェル・スコット/青木 千鶴
- 早川書房
- 819円
書評/ミステリ・サスペンス
パラパラ見ただけですけど、これはなかなか面白いし、意外なほど中身が濃いです。
サイドウェイズの映画の話、カリフォルニアワインの話、映画中の音楽の話がそれぞれ3分の1ずつくらい。音楽ファンにとっては映画中の曲の一覧が出ているのは嬉しいのでは。
今月末に公開が始まるサイドウェイズのオフィシャルガイドが日経エンタテインメントから10月26日に発売になります。
実は,ちょっと縁があって,私もカリフォルニアワインについてとワイナリー巡りについて,記事を書いています。
映画見に行って,ガイドブックも買っていただけると幸甚です。
実は,ちょっと縁があって,私もカリフォルニアワインについてとワイナリー巡りについて,記事を書いています。
映画見に行って,ガイドブックも買っていただけると幸甚です。
漫画「神の雫」で遠峰一青が「私を含め著名な評論家が高く評価すればそこに投資価値を見出した投資家が値段を釣り上げる動きをみせる」とカリフォルニアのカルトワインを批判しましたが,実際に巨額な投資が動いているのはボルドーです。本書は,プリムールのシステムとネゴシアンを中心にボルドーにおいてどのように投資が行われ,値段が変わっていっているのかをジャーナリスティックに分析しています。
本書を読むと,現在のボルドーは2面性を持っていることが分かります。例えばラトゥール社長のフレデリック・アンジェラとコスのジャン・ギョーム・プラッツを評して「彼らは二つの顔を持っている。情熱的なワイン愛好家としたたかなビジネスマンと。ワイン冬季の風潮を憂慮する一方,市場の需要が強まれば,容赦なくワインの価格を上げる」と書いています。同じようなことは多かれ少なかれボルドーのすべてに当てはまるような気がします。
本ブログの読者でボルドーを愛好する人は少ないかもしれませんが,ボルドーを好きかどうかにかかわらず,現在の世界のワイン・シーンを理解するためにはいい本だと思います。僕も久しぶりにボルドーのワインを飲んでみたくなりました。
楽天ブックスは今送料無料です。
本書を読むと,現在のボルドーは2面性を持っていることが分かります。例えばラトゥール社長のフレデリック・アンジェラとコスのジャン・ギョーム・プラッツを評して「彼らは二つの顔を持っている。情熱的なワイン愛好家としたたかなビジネスマンと。ワイン冬季の風潮を憂慮する一方,市場の需要が強まれば,容赦なくワインの価格を上げる」と書いています。同じようなことは多かれ少なかれボルドーのすべてに当てはまるような気がします。
本ブログの読者でボルドーを愛好する人は少ないかもしれませんが,ボルドーを好きかどうかにかかわらず,現在の世界のワイン・シーンを理解するためにはいい本だと思います。僕も久しぶりにボルドーのワインを飲んでみたくなりました。
楽天ブックスは今送料無料です。
新潟県にワイナリ「カーブドッチ」を持つ落希一郎さんの書いた本。ワイナリ名は「落のカーブ」という意味です。
ドイツに留学し,ワイン専用のブドウだけを使ったワイナリを作ることを目標にし,それを実現する話が書かれています。ワイナリ作りはお金がかかることであり,資金集めがある意味一番のポイントだったわけですが,その熱意に加え,「苗木オーナー制」によって一般ユーザーからの資金も集めた点,前の記事で書いた「寄付金集め」に通じるところがあります。
単に畑とワイナリを作るだけでなく,テイスティング・ルームやレストランなどを併設して,観光にも応えられるようにしたことなどはカリフォルニア,特にナパのワイナリを大分参考にしたとのことです。
将来はこの地域にワイナリを増やして協力していきたいというあたりもナパなどを念頭においてのもの。期待したいです。
ドイツに留学し,ワイン専用のブドウだけを使ったワイナリを作ることを目標にし,それを実現する話が書かれています。ワイナリ作りはお金がかかることであり,資金集めがある意味一番のポイントだったわけですが,その熱意に加え,「苗木オーナー制」によって一般ユーザーからの資金も集めた点,前の記事で書いた「寄付金集め」に通じるところがあります。
単に畑とワイナリを作るだけでなく,テイスティング・ルームやレストランなどを併設して,観光にも応えられるようにしたことなどはカリフォルニア,特にナパのワイナリを大分参考にしたとのことです。
将来はこの地域にワイナリを増やして協力していきたいというあたりもナパなどを念頭においてのもの。期待したいです。
ひとことで言えば,非常に手作り感あふれた本です。グレイ氏のブドウ摘み取りやセラー・ラット(ワインセラーで働く人)の体験記や,ソノマのピクニック対応ワイナリの駆け足調査など,カタログ的でない記述が本書の一番の魅力です。この本だけでカリフォルニアワインが一通り分かるという感じではないですが,ソノマやナパなどのワイナリに行きたくなるのは間違いないところです。Howell MountainのCadeという,まだほとんど知られていないワイナリを大きく紹介しているのも面白いところ。
前に紹介した新しいカリフォルニアワインの本が発売されています。著者のBlake Gray,石川真美夫妻のブログにもそれぞれ記事が出ています。
本屋に行けるかどうか分からないので,前に述べたような理由で楽天で注文しました。また読んだら報告します。
本屋に行けるかどうか分からないので,前に述べたような理由で楽天で注文しました。また読んだら報告します。
「Wine Opus」という100万ドルのワインの本をKraken Opusという人が来年出版予定です(Wine Opus, the $1 Million Wine Book)。Opus Oneとは何の関係もなく,~~Opusという豪華本をいろいろやっている出版社のようです。
このワイン本,なんと30kgの重さという超重量級。世界の100ワイナリを850ページかけて紹介するそうです。それだけでなく紹介したワイナリそれぞれについて6本のケースのワインが付属,つまり合計で600本のワインが付いてきます。100冊限定ですが,既に25冊予約が入っているとのこと。
売り切れ前に急げ!!
このワイン本,なんと30kgの重さという超重量級。世界の100ワイナリを850ページかけて紹介するそうです。それだけでなく紹介したワイナリそれぞれについて6本のケースのワインが付属,つまり合計で600本のワインが付いてきます。100冊限定ですが,既に25冊予約が入っているとのこと。
売り切れ前に急げ!!
元SFクロニクル紙ワイン・ライターのW. Blake Grayと奥様の石川真美さんが書いた日本語のカリフォルニアワイン本が8月10日に発売されます(サンフランシスコ・ワイン日記 : カリフォルニア・ワイントピア 本が出ます♪)。版元のページはこちら。
内容は「ワインカントリーの魅力をおおいに語るフォト&エッセイ」だとのことです。Blake氏はカリフォルニア・ワイン殿堂の選考委員長を任せられるくらいの人ですから,内容はしっかりしているはずです。
値段は税込み1365円。うーん,どうして1500円にしないんだろうなあ。AmazonにしてもBK1にしてもセブンアンドワイにしても,国内のオンライン書店は1500円以上で送料無料が標準的なので,中途半端にそれより安いよりは1500円ちょうどの方がうれしいのですが。楽天ブックスは8月31日まで全品送料無料だということなので,楽天ブックスで買いましょうね。ここは昔はサービスいまいちでしたが,最近は大分よくなったような気がしますし。発売近付いたらまたお知らせします。
内容は「ワインカントリーの魅力をおおいに語るフォト&エッセイ」だとのことです。Blake氏はカリフォルニア・ワイン殿堂の選考委員長を任せられるくらいの人ですから,内容はしっかりしているはずです。
値段は税込み1365円。うーん,どうして1500円にしないんだろうなあ。AmazonにしてもBK1にしてもセブンアンドワイにしても,国内のオンライン書店は1500円以上で送料無料が標準的なので,中途半端にそれより安いよりは1500円ちょうどの方がうれしいのですが。楽天ブックスは8月31日まで全品送料無料だということなので,楽天ブックスで買いましょうね。ここは昔はサービスいまいちでしたが,最近は大分よくなったような気がしますし。発売近付いたらまたお知らせします。
今週はもう神の雫ネタは書かないつもりだったのですが,ちょっくら疑問があったので記しておきます。
前週登場したワインの一つに「ロバート・モンダヴィ・ヘリテージ・コレクション・カベルネ・ソーヴィニョン2004」というのがありました。このワイン,実はRobert Mondavi Wineryのサイトには載っていません。検索してみてもほとんど情報がなく,米国内では売られていない様子。ショップでもスイスとかドイツとかオーストリアといった欧州くらいしか見つかりません。
もしかすると輸出専用のブランドなのでしょうか? ちなみにかの「京橋ワイン」は,限定品だと書いているのですが,少なくとも2004年以外に2005年,2006年は作られているようです。
作者はNapa Valley Cabernetじゃ20ドル後半で結構高いワインになってしまうので,これを引っ張り出してきたのでしょうけど,ちょっと勇み足だったかもしれませんね。
というわけで,このワインについて詳しい情報をご存知の方は教えてくださいませ。
前週登場したワインの一つに「ロバート・モンダヴィ・ヘリテージ・コレクション・カベルネ・ソーヴィニョン2004」というのがありました。このワイン,実はRobert Mondavi Wineryのサイトには載っていません。検索してみてもほとんど情報がなく,米国内では売られていない様子。ショップでもスイスとかドイツとかオーストリアといった欧州くらいしか見つかりません。
もしかすると輸出専用のブランドなのでしょうか? ちなみにかの「京橋ワイン」は,限定品だと書いているのですが,少なくとも2004年以外に2005年,2006年は作られているようです。
作者はNapa Valley Cabernetじゃ20ドル後半で結構高いワインになってしまうので,これを引っ張り出してきたのでしょうけど,ちょっと勇み足だったかもしれませんね。
というわけで,このワインについて詳しい情報をご存知の方は教えてくださいませ。
マンガチックな展開で(マンガだもんね),ワイン関係は特になにもありませんでした。
・謎の連中に倉庫に連れ込まれる一青とローラン
・ワインを試飲しろと言われて,粗悪な混ぜ物だと一蹴する一青
・それを高く売るために今日のオークションで協力しろという悪漢連中
・オークションで必要以上に協力的に値を吊り上げる一青←今ココ
次号を刮目(これMS-IMEで変換できないのが嫌)して待て,といったところでしょうか。
それにしても先週も今週も「宇宙兄弟」の後ろで,ワインに興味ない人は宇宙兄弟の余韻にひたったまま神の雫は読み飛ばしてしまうのではないかという気もします(笑)。宇宙兄弟,最高~(「とりぱん」も好きです,「ひまわりっ」は最近パワーが落ちていて残念)
・謎の連中に倉庫に連れ込まれる一青とローラン
・ワインを試飲しろと言われて,粗悪な混ぜ物だと一蹴する一青
・それを高く売るために今日のオークションで協力しろという悪漢連中
・オークションで必要以上に協力的に値を吊り上げる一青←今ココ
次号を刮目(これMS-IMEで変換できないのが嫌)して待て,といったところでしょうか。
それにしても先週も今週も「宇宙兄弟」の後ろで,ワインに興味ない人は宇宙兄弟の余韻にひたったまま神の雫は読み飛ばしてしまうのではないかという気もします(笑)。宇宙兄弟,最高~(「とりぱん」も好きです,「ひまわりっ」は最近パワーが落ちていて残念)
何箇所かで著作権上大丈夫だろうかという疑問を見たので,許諾を得ないでマンガの絵を引用することについて書いておきます。
著作権法の第三十二条第1項には次のように書かれています。
また,文化庁による「著作権テキスト~初めて学ぶ人のために~(PDF)」の69ページには,引用の条件として次の七つが挙げられています。
今回の場合,市販されている雑誌ですから「ア」は問題ありません。「イ」の「公正な慣行」については後述します。「ウ」については,今回の内容のうち,疑問点や問題点がある部分だけを使っているので「正当な範囲内」であると考えられます。
「エ」については批評の内容をきちんと書いており,この記事の「主」は私の書いた部分であると思います。「オ」については絵とそれ以外の部分は明確に分けていますし,テキスト中の引用でもかぎ括弧を付けて区別しています。
「カ」については「神の雫」の批評なのでその該当する漫画の該当する部分の引用であり「必然性」があります。「キ」については正確には,モーニング2009年No.31 神の雫 No.214「長閑な葡萄畑に忍び寄る、黒き影は」(2009年6月発行)と書いた方がいいのでしょうけれど,記事を書いた日やマンガ名により,特定されますから問題ないと思います。
イの「公正な慣行」が何を示すのかは明示したものが見つかりませんでしたが,例えば「同一性保持」という問題があります。原作をねじ曲げて使った場合,その問題が生じます。この点については原作の意図が伝わるように必要な場合はテキストに補記しています(例えばオークヴィルの説明のところ)。
以上のように基本的には今回の引用について問題はないと判断して使っています。ただ,出所の明記については,もう少しきちんと書いた方がいいかもしれません。また「主」「従」について,画面上で占める面積だけを見ると引用部分の方が少し大きくなってしまっているかもしれません。絵とテキストでは面積当たりの情報量が違うので,内容的には絵が従になっていると思いますが,絵の大きさをもっと小さくするなど,考慮する必要があるかもしれません。
なお,この記事を書くにあたっては「マンガの中の聴覚障害者」の「著作権について」のページや,「ふき出しのレトリック」の「著作権について」のページ,「研究と教育と追憶と展望」の「著作物の「引用」とは -著作権のノート」などを参考にしています。
著作権法の第三十二条第1項には次のように書かれています。
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
また,文化庁による「著作権テキスト~初めて学ぶ人のために~(PDF)」の69ページには,引用の条件として次の七つが挙げられています。
ア既に公表されている著作物であること
イ「公正な慣行」に合致すること
ウ報道,批評,研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
エ引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
オカギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
カ引用を行う「必然性」があること
キ「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)
今回の場合,市販されている雑誌ですから「ア」は問題ありません。「イ」の「公正な慣行」については後述します。「ウ」については,今回の内容のうち,疑問点や問題点がある部分だけを使っているので「正当な範囲内」であると考えられます。
「エ」については批評の内容をきちんと書いており,この記事の「主」は私の書いた部分であると思います。「オ」については絵とそれ以外の部分は明確に分けていますし,テキスト中の引用でもかぎ括弧を付けて区別しています。
「カ」については「神の雫」の批評なのでその該当する漫画の該当する部分の引用であり「必然性」があります。「キ」については正確には,モーニング2009年No.31 神の雫 No.214「長閑な葡萄畑に忍び寄る、黒き影は」(2009年6月発行)と書いた方がいいのでしょうけれど,記事を書いた日やマンガ名により,特定されますから問題ないと思います。
イの「公正な慣行」が何を示すのかは明示したものが見つかりませんでしたが,例えば「同一性保持」という問題があります。原作をねじ曲げて使った場合,その問題が生じます。この点については原作の意図が伝わるように必要な場合はテキストに補記しています(例えばオークヴィルの説明のところ)。
以上のように基本的には今回の引用について問題はないと判断して使っています。ただ,出所の明記については,もう少しきちんと書いた方がいいかもしれません。また「主」「従」について,画面上で占める面積だけを見ると引用部分の方が少し大きくなってしまっているかもしれません。絵とテキストでは面積当たりの情報量が違うので,内容的には絵が従になっていると思いますが,絵の大きさをもっと小さくするなど,考慮する必要があるかもしれません。
なお,この記事を書くにあたっては「マンガの中の聴覚障害者」の「著作権について」のページや,「ふき出しのレトリック」の「著作権について」のページ,「研究と教育と追憶と展望」の「著作物の「引用」とは -著作権のノート」などを参考にしています。
今回も突っ込みどころ満載の「神の雫」。もう終わるのかと思った遠峰一青のワイントレインの旅,まだ続いています。あ,初めて来られた方は前回とその補足を先に見てくださいね。
のっけからかましてくれます。
「ヨントヴィルを越えたら丘陵地帯にさしかかったわね」
「この辺りはオークヴィルというアペレーションで――」
おい,前回の最後に「さあもうじきオークヴィルを通り過ぎる さらにヨントヴィルとナパを越えれば有名な『スタッグス・リープ』がある」といったのはどこの誰だ? 全く逆じゃないか。
そうです,前回いつのまにか折り返して南下していると解釈してあげた僕の優しさは無残に踏みにじられてしまったのです。ワイントレインいまだ北上中…
今回飲んだワインは
Robert Mondavi Heritage Collection Cabernet Sauvignon 2004
Opus One 2004
Screaming Eagle 2004
Caymus Cabernet Sauvignon Special Selection 2000
Beringer Cabernet Sauvignon Private Reserve 1999
の5本。いずれもワイントレインのワインリストには載っていませんが,ワイントレインの在庫は400種あるそうなので,実際にはあるかもしれません。10年前の人気ワインという感じですが,まあそれはいいでしょう。ただ,細かい突込みを入れるとオークヴィルのところでモンダヴィのワインを飲んでいますが,このHeritage Collectionのラベル上のAVAはCalifornia。おそらくオークヴィルのブドウ(多分ナパに広げても)は使われていないだろうと思います。これ飲んで「オークヴィルは」って語ったら笑われますのでご注意を。
長くなるので続きに書きます。
のっけからかましてくれます。
「ヨントヴィルを越えたら丘陵地帯にさしかかったわね」
「この辺りはオークヴィルというアペレーションで――」
おい,前回の最後に「さあもうじきオークヴィルを通り過ぎる さらにヨントヴィルとナパを越えれば有名な『スタッグス・リープ』がある」といったのはどこの誰だ? 全く逆じゃないか。
そうです,前回いつのまにか折り返して南下していると解釈してあげた僕の優しさは無残に踏みにじられてしまったのです。ワイントレインいまだ北上中…
今回飲んだワインは
Robert Mondavi Heritage Collection Cabernet Sauvignon 2004
Opus One 2004
Screaming Eagle 2004
Caymus Cabernet Sauvignon Special Selection 2000
Beringer Cabernet Sauvignon Private Reserve 1999
の5本。いずれもワイントレインのワインリストには載っていませんが,ワイントレインの在庫は400種あるそうなので,実際にはあるかもしれません。10年前の人気ワインという感じですが,まあそれはいいでしょう。ただ,細かい突込みを入れるとオークヴィルのところでモンダヴィのワインを飲んでいますが,このHeritage Collectionのラベル上のAVAはCalifornia。おそらくオークヴィルのブドウ(多分ナパに広げても)は使われていないだろうと思います。これ飲んで「オークヴィルは」って語ったら笑われますのでご注意を。
長くなるので続きに書きます。
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以前に紹介した「for Dummies」シリーズのカリフォルニアワイン入門書「California Wine for Dummies」を読みました。あれからすぐ買ったのですが,図書館で借りた本を優先して読んでいるとなかなか出番が来ず,いつのまにか1カ月経っていたのであわてて読んだ次第です。
結論から言うとこの本,お勧めです。特に米国在住でカリフォルニアワインをこれから勉強したいと思っているような人には最適でしょう。教科書的なところを一応押さえながらも非常に現実的かつ役に立つ解説になっています。僕が見ても「ほう」と思うところもいくつかありました。
構成は,カリフォルニアワインの簡単な歴史とブドウ品種を中心にしたワインの簡単な分類,ラベルの見方,各地域の紹介,ブドウ品種ごとの解説,ヴィンテージや食事とのマッチング,ワイナリ訪問のマナーといった順になっています。一番役に立つのはブドウ品種ごとの解説のところでしょう。例えばピノ・ノワールだけで20ページ以上を割いて一般的な傾向や,地域ごとのお勧めワインなどを紹介しています。
特筆すべきポイントを三つ挙げます。
・文章が平易
・教科書的なきれいごとだけでなく現実的
・これというポイントが囲み記事で解説されている
最初のポイントについて,for Dummiesシリーズはどれも文章が平易ですがこれも例外ではありません。英語をそれほど得意にしていない人でもすらすら読めると思います。
2番目のポイントについては例を挙げるのが難しいですが,例えばカリフォルニアのシャルドネにはいろいろなスタイルがあることなどを素直に書いています。
三つ目のポイントとしては例えば,ピノの地域の説明で,カレラのMt. Harlanがすっ飛ばされていると思ったら,Caleraだけが囲みになっていたり,といった感じで,うまい具合に囲みが入っています。
また,巻末近くのヴィンテージ関連のところは著者の主張がかなり盛り込まれていて面白いです。著者によるとカリフォルニアワインで熟成が楽しめるのはカベルネ系とジンファンデルどのこと。また涼しい都市ほど熟成にむくということで近年で最高のヴィンテージは2005年だと評価しています。
旅行関係の情報はあまり重視されていませんが,それでもSonomaのHealdsburgあたりのお勧めレストランなど,なかなかのできです。
結論から言うとこの本,お勧めです。特に米国在住でカリフォルニアワインをこれから勉強したいと思っているような人には最適でしょう。教科書的なところを一応押さえながらも非常に現実的かつ役に立つ解説になっています。僕が見ても「ほう」と思うところもいくつかありました。
構成は,カリフォルニアワインの簡単な歴史とブドウ品種を中心にしたワインの簡単な分類,ラベルの見方,各地域の紹介,ブドウ品種ごとの解説,ヴィンテージや食事とのマッチング,ワイナリ訪問のマナーといった順になっています。一番役に立つのはブドウ品種ごとの解説のところでしょう。例えばピノ・ノワールだけで20ページ以上を割いて一般的な傾向や,地域ごとのお勧めワインなどを紹介しています。
特筆すべきポイントを三つ挙げます。
・文章が平易
・教科書的なきれいごとだけでなく現実的
・これというポイントが囲み記事で解説されている
最初のポイントについて,for Dummiesシリーズはどれも文章が平易ですがこれも例外ではありません。英語をそれほど得意にしていない人でもすらすら読めると思います。
2番目のポイントについては例を挙げるのが難しいですが,例えばカリフォルニアのシャルドネにはいろいろなスタイルがあることなどを素直に書いています。
三つ目のポイントとしては例えば,ピノの地域の説明で,カレラのMt. Harlanがすっ飛ばされていると思ったら,Caleraだけが囲みになっていたり,といった感じで,うまい具合に囲みが入っています。
また,巻末近くのヴィンテージ関連のところは著者の主張がかなり盛り込まれていて面白いです。著者によるとカリフォルニアワインで熟成が楽しめるのはカベルネ系とジンファンデルどのこと。また涼しい都市ほど熟成にむくということで近年で最高のヴィンテージは2005年だと評価しています。
旅行関係の情報はあまり重視されていませんが,それでもSonomaのHealdsburgあたりのお勧めレストランなど,なかなかのできです。
先日の記事は,2ちゃんねるその他で引用されたため,結構いろんな方が読まれているようです。今から見るとやや言葉足らずだったかなと思う部分もあるので,補足しておきます。
まず,最初の部分については「試飲」というところが引っかかります。ワイン・トレインは食事やワインの給仕はありますが,ワインを「試飲」するところではなく,そういった設備も持っていないはずです。
次に,試飲というのが言葉の綾だとしても,ここのワインの品揃えはほかのレストランと比べて特に優れているわけではありません。それはリストを見ていただければ分かると思います。したがってナパのさまざまなワインを味わうためにワイン・トレインに乗るというのはちょっとおかしいわけです。
さらに,今回登場したワインはリストにありません。この漫画を見て,「Etudeのピノが飲めるんだ」と思って乗車する人がもしいたら肩透かしをくらってしまうでしょう。
二つ目の引用のところについてもう少し説明します。オークヴィルを通り過ぎて次にヨントヴィル,それからナパというのは北から南に走っていることになります。ワイン・トレインは南のナパから北はセント・ヘレナまで行って折り返して戻ってきます。最初のカーネロスというのはナパをある程度含んでいますが,そこから北に上がって行っていると思って読んでいるので,「いつの間にか折り返しているんだろう」とかなり戸惑ってしまったことが一つあります。
次に,スタッグス・リープの位置関係の問題です。記事に書いたようにスタッグス・リープはナパ・ヴァレーの谷の東側です。「ヨントヴィルとナパを越えればスタッグス・リープがある」というのは,ボルドーでたとえるならば「グラーブからメドックを過ぎるとポムロールがある」と言うようなものです。また,南北の位置関係で見てもスタッグス・リープはナパほど南ではありません。ヨントヴィルの東にあたります。なお,さらに細かいことを言うとこのあたりはAVAの名前であるスタッグス・リープと,AVAの名前であり市の名前でもあるオークヴィルやヨントヴィル,AVAの名前ではなく,市の名前であるナパと,名前のレベルが混在しているのもちょっと問題です。
最後に,三つ目の問題として,記事に書いたようにワイン・トレインはスタッグス・リープをかすめもしません。ここは「ある」というだけで「通る」と書いてないから単なる位置関係だけを言おうとしたのかと解釈しようかとも思ったのですが,上述のように,それも大分おかしなことになっています。
それから「ワイン・トレインは観光用の列車ですからプロであるワイン評論家が乗るのはちょっと恥ずかしいのではないかという気もしないでもないですが…」と書きましたがこれは感想であって,内容が間違っているという問題とはちょっと別の話です。
このほか,「そもそもワイン・トレインはカーネロスを走っていない」という指摘をいただきましたが,出発地であるナパはCarnerosにぎりぎり入っているかどうかというところです。仮に入っていたとしてもワイン・トレインからカーネロスの畑は見えないだろうとは思いましたが,そこまでは目くじら立てなくていいかなと,それについては前記事では触れませんでした。
また,雑誌のキャプチャを記事内に入れたことで「著作権が心配」という意見も拝見しましたが,これについては漫画の批評のための引用というのが認められているので,問題ないはずです。
まず,最初の部分については「試飲」というところが引っかかります。ワイン・トレインは食事やワインの給仕はありますが,ワインを「試飲」するところではなく,そういった設備も持っていないはずです。
次に,試飲というのが言葉の綾だとしても,ここのワインの品揃えはほかのレストランと比べて特に優れているわけではありません。それはリストを見ていただければ分かると思います。したがってナパのさまざまなワインを味わうためにワイン・トレインに乗るというのはちょっとおかしいわけです。
さらに,今回登場したワインはリストにありません。この漫画を見て,「Etudeのピノが飲めるんだ」と思って乗車する人がもしいたら肩透かしをくらってしまうでしょう。
二つ目の引用のところについてもう少し説明します。オークヴィルを通り過ぎて次にヨントヴィル,それからナパというのは北から南に走っていることになります。ワイン・トレインは南のナパから北はセント・ヘレナまで行って折り返して戻ってきます。最初のカーネロスというのはナパをある程度含んでいますが,そこから北に上がって行っていると思って読んでいるので,「いつの間にか折り返しているんだろう」とかなり戸惑ってしまったことが一つあります。
次に,スタッグス・リープの位置関係の問題です。記事に書いたようにスタッグス・リープはナパ・ヴァレーの谷の東側です。「ヨントヴィルとナパを越えればスタッグス・リープがある」というのは,ボルドーでたとえるならば「グラーブからメドックを過ぎるとポムロールがある」と言うようなものです。また,南北の位置関係で見てもスタッグス・リープはナパほど南ではありません。ヨントヴィルの東にあたります。なお,さらに細かいことを言うとこのあたりはAVAの名前であるスタッグス・リープと,AVAの名前であり市の名前でもあるオークヴィルやヨントヴィル,AVAの名前ではなく,市の名前であるナパと,名前のレベルが混在しているのもちょっと問題です。
最後に,三つ目の問題として,記事に書いたようにワイン・トレインはスタッグス・リープをかすめもしません。ここは「ある」というだけで「通る」と書いてないから単なる位置関係だけを言おうとしたのかと解釈しようかとも思ったのですが,上述のように,それも大分おかしなことになっています。
それから「ワイン・トレインは観光用の列車ですからプロであるワイン評論家が乗るのはちょっと恥ずかしいのではないかという気もしないでもないですが…」と書きましたがこれは感想であって,内容が間違っているという問題とはちょっと別の話です。
このほか,「そもそもワイン・トレインはカーネロスを走っていない」という指摘をいただきましたが,出発地であるナパはCarnerosにぎりぎり入っているかどうかというところです。仮に入っていたとしてもワイン・トレインからカーネロスの畑は見えないだろうとは思いましたが,そこまでは目くじら立てなくていいかなと,それについては前記事では触れませんでした。
また,雑誌のキャプチャを記事内に入れたことで「著作権が心配」という意見も拝見しましたが,これについては漫画の批評のための引用というのが認められているので,問題ないはずです。
【追記】説明不足なところがあったので補足記事を書きました。
いよいよ遠峰一青のナパ編が始まりましたが,いきなり突っ込みどころ満載です。まあマンガなんでまじめに突っ込む必要は本来ないのですが,これを教科書か何かのように読んでしまう人も多いようなので,つまらないことでも一応書いておきます。
遠峰一青とローラン,ナパでWine Trainに乗ります。そのときの一青のせりふがこれ。
「ナパ・ヴァレーに点在するほとんどのワイナリーのワインを車内で試飲できるから」
できません。
ちなみにワインリストはこれ(PDF)。今回登場するワインはクロ・ペガス シャルドネ ミツコズ・ヴィンヤード 2007,エチュード ピノ・ノワール 2000,スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ Cask 23 2004の3本ですが,いずれもリストにはありません。
そもそも試飲が目的であればワインショップに行ったりワイン・バーに行く方が品揃えは良さそうです。
それに,ワイン・トレインは観光用の列車ですからプロであるワイン評論家が乗るのはちょっと恥ずかしいのではないかという気もしないでもないですが…
ワイン・トレインの旅は続きます。そして
出発はカーネロスでしたから北上中なのかと思っていたのですが,いつのまにか折り返して南下していたようです。しかし,ナパを越えてもスタッグス・リープはありません。スタッグス・リープはナパ・ヴァレーの東の丘側。西側のHighway 29沿いを走るワイン・トレインは通りません。
View Napa Valley Wine Train Route in a larger map
CWGにワインの問い合わせが行くくらいなので,登場したワインも紹介しておきます。エチュードはヴィンテージ違いですが。iWineは送料無料でお得です。
いよいよ遠峰一青のナパ編が始まりましたが,いきなり突っ込みどころ満載です。まあマンガなんでまじめに突っ込む必要は本来ないのですが,これを教科書か何かのように読んでしまう人も多いようなので,つまらないことでも一応書いておきます。
遠峰一青とローラン,ナパでWine Trainに乗ります。そのときの一青のせりふがこれ。
「ナパ・ヴァレーに点在するほとんどのワイナリーのワインを車内で試飲できるから」
できません。
ちなみにワインリストはこれ(PDF)。今回登場するワインはクロ・ペガス シャルドネ ミツコズ・ヴィンヤード 2007,エチュード ピノ・ノワール 2000,スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ Cask 23 2004の3本ですが,いずれもリストにはありません。
そもそも試飲が目的であればワインショップに行ったりワイン・バーに行く方が品揃えは良さそうです。
それに,ワイン・トレインは観光用の列車ですからプロであるワイン評論家が乗るのはちょっと恥ずかしいのではないかという気もしないでもないですが…
ワイン・トレインの旅は続きます。そして
出発はカーネロスでしたから北上中なのかと思っていたのですが,いつのまにか折り返して南下していたようです。しかし,ナパを越えてもスタッグス・リープはありません。スタッグス・リープはナパ・ヴァレーの東の丘側。西側のHighway 29沿いを走るワイン・トレインは通りません。
View Napa Valley Wine Train Route in a larger map
CWGにワインの問い合わせが行くくらいなので,登場したワインも紹介しておきます。エチュードはヴィンテージ違いですが。iWineは送料無料でお得です。
神の雫,次の使徒はカリフォルニアのようです。ヒントは「サグラダ・ファミリア」と「天地人」の「人」。雫君はDominus 94を飲んで人の手が加わっているのを感じるとかなんとか言っていましたが,人の手が加わっているかどうかってどうして分かるの? と思ってしまいました。そもそもDominusが本当にもう一つのワインより人の手を多くかけていると原作者は言えるのでしょうかねえ。Dominusについてはあまり醸造法などが語られていないような気がします。
ちょっと脱線しましたが,今回のポイントとなるのがこの「人の手」というところでしょうか。一般には人の手が加わるというのはネガティブな印象につながりがちですが,そこをポジティブな要素にしていくとしたら,畑を作るのに人が大変な思いをしてやっているとか,そういうことだろうかと想像しています。
サグラダ・ファミリア(聖家族)というのも難しい。ただ単に家族経営ということを指すのか,それともミッションのワインなどキリスト教と結びついたものを指すのか。後者だとすると,これといったものが思いつきません。
品種はカベルネ系の可能性が高そうですが,ジンファンデルという線もあるでしょうね。
畑の方から考えると,Pride,Viader,Martinelliなんていうところを思いつきました。PrideはSonomaとNapaの両方の畑を持ち,ViaderとMartinelliはいずれも急斜面を開墾して畑を作っています。ただどこも「聖」という感じじゃないんですよねえ。このあたりが難しいです。
一応,予想としては本命MartinelliのJackass Hill Zinfandel 2001,対抗でPride MountainのMerlot 1998ということにしてみます。もうちょい情報が増えたら修正するかもしれません。
ちょっと脱線しましたが,今回のポイントとなるのがこの「人の手」というところでしょうか。一般には人の手が加わるというのはネガティブな印象につながりがちですが,そこをポジティブな要素にしていくとしたら,畑を作るのに人が大変な思いをしてやっているとか,そういうことだろうかと想像しています。
サグラダ・ファミリア(聖家族)というのも難しい。ただ単に家族経営ということを指すのか,それともミッションのワインなどキリスト教と結びついたものを指すのか。後者だとすると,これといったものが思いつきません。
品種はカベルネ系の可能性が高そうですが,ジンファンデルという線もあるでしょうね。
畑の方から考えると,Pride,Viader,Martinelliなんていうところを思いつきました。PrideはSonomaとNapaの両方の畑を持ち,ViaderとMartinelliはいずれも急斜面を開墾して畑を作っています。ただどこも「聖」という感じじゃないんですよねえ。このあたりが難しいです。
一応,予想としては本命MartinelliのJackass Hill Zinfandel 2001,対抗でPride MountainのMerlot 1998ということにしてみます。もうちょい情報が増えたら修正するかもしれません。
珍しくカリフォルニアワイン。ハワイのレストランで飲んでます(遠峰一青親子)。
Kongsgaard Chardonnay The Judge 2004
Marcassin Pinot Noir 畑名不明(多分Marcassin Vineyard) 1996
Hess Collection The Lion 2004
レストラン価格でいくらくらいでしょう? 3000ドルくらい?
ええワイン飲んでますなあ。
三つ目にヘス・コレクションを持ってきたのはなかなかかと思ってしまいました。
Kongsgaard Chardonnay The Judge 2004
Marcassin Pinot Noir 畑名不明(多分Marcassin Vineyard) 1996
Hess Collection The Lion 2004
レストラン価格でいくらくらいでしょう? 3000ドルくらい?
ええワイン飲んでますなあ。
三つ目にヘス・コレクションを持ってきたのはなかなかかと思ってしまいました。
カリフォルニアワインの入門本が出版されました。といっても英語です。黄色と黒の装丁で有名な「for Dummys」シリーズの一冊です。
目次はこんな感じ。
* California wine 101 — understand the range of California wines, what makes them unique, and what a varietal wine is
* Review the regions — explore the major wine regions of California and what makes each one special, from the soil to the climate
* Open the bottle — become fluent in the Big Six: Chardonnay, Sauvignon Blanc, Cabernet Sauvignon, Merlot, Pinot Noir, and Zinfandel
* Go beyond the basics — appreciate Pinot Grigio, Viognier, Syrah, sparkling wines, and more
* Round out your wine experience — pair and share wines, learn about the proper glassware and serving temperatures, and prepare for a winery visit
それと,次のようなことが分かるとのこと。
* An overview of California wine today
* Wine recommendations for all budgets
* Explanations of wine label language
* A map of wine regions
* Tips for aging and collecting California wines
* Winery tasting etiquette
* The ins and outs of recent vintages
* Top wine country travel destinations
(以上Amazon.comによる)
Amazon.comでは中の検索もできます。日本のAmazonでは中は見られませんが本は買えます。1763円ということなので日本のワイン雑誌と変わらない値段。送料も無料ですから,一冊持っておいても良さそうです。特に,これから旅行の予定がある人などはワイン英語の勉強にもなると思います。ちなみにこのシリーズの英語はかなり平易なので,日本で大学に受かるくらいの英語力があれば結構すらすら(知らない単語以外は)読めるのではないかと思います。
目次はこんな感じ。
* California wine 101 — understand the range of California wines, what makes them unique, and what a varietal wine is
* Review the regions — explore the major wine regions of California and what makes each one special, from the soil to the climate
* Open the bottle — become fluent in the Big Six: Chardonnay, Sauvignon Blanc, Cabernet Sauvignon, Merlot, Pinot Noir, and Zinfandel
* Go beyond the basics — appreciate Pinot Grigio, Viognier, Syrah, sparkling wines, and more
* Round out your wine experience — pair and share wines, learn about the proper glassware and serving temperatures, and prepare for a winery visit
それと,次のようなことが分かるとのこと。
* An overview of California wine today
* Wine recommendations for all budgets
* Explanations of wine label language
* A map of wine regions
* Tips for aging and collecting California wines
* Winery tasting etiquette
* The ins and outs of recent vintages
* Top wine country travel destinations
(以上Amazon.comによる)
Amazon.comでは中の検索もできます。日本のAmazonでは中は見られませんが本は買えます。1763円ということなので日本のワイン雑誌と変わらない値段。送料も無料ですから,一冊持っておいても良さそうです。特に,これから旅行の予定がある人などはワイン英語の勉強にもなると思います。ちなみにこのシリーズの英語はかなり平易なので,日本で大学に受かるくらいの英語力があれば結構すらすら(知らない単語以外は)読めるのではないかと思います。
takuyaさん,zoukさんも書いていらっしゃいますが,ワイナートが大幅な誌面刷新をしています。特集が「ワイン講座2009」ということで,これまでの高尚でマニアックなイメージから,もっと取っ付きやすいところを狙っているようです。
そのせいかどうか珍しくカリフォルニアワインの記事も載っています。セントラルコーストの特集で北はRidge(ここはセントラル・コーストではありませんが素通りできなかった旨書いてあります)から,南はSanta Barbara Wineryまで。L'Aventureのようなまだ知る人ぞ知るに近いところもあればSanfordのような老舗もある,でもMelvilleやLoring,Sea Smokeなど今のSanta Rita Hillsを代表するようなところは載っていないなど,ちょっと不思議な選択。広告主の兼ね合いなのかなあと思いましたが,特にそれ関連で広告が入っているようでもなかったし。Santa Lucia Highlandsを「シャルドネで有名」としているのもちょっと違和感が。
ちなみに書いているのは田中克幸氏。以前はワイナートの主筆だったと思いますが,肩書きが「ワイン評論家」に変わっています。編集部を離れたということなのでしょう。カリフォルニアの記事が載ることになったのもそのせいなのかも(カリフォルニアを載せないという話はzoukさんのところを参照してください)。
今回の方針転換,どうなんでしょうね? コンシューマ寄りの姿勢を示すというのは「あり」かもしれませんが,それで今の1800円という価格はちょっと高すぎるような気がします。
そのせいかどうか珍しくカリフォルニアワインの記事も載っています。セントラルコーストの特集で北はRidge(ここはセントラル・コーストではありませんが素通りできなかった旨書いてあります)から,南はSanta Barbara Wineryまで。L'Aventureのようなまだ知る人ぞ知るに近いところもあればSanfordのような老舗もある,でもMelvilleやLoring,Sea Smokeなど今のSanta Rita Hillsを代表するようなところは載っていないなど,ちょっと不思議な選択。広告主の兼ね合いなのかなあと思いましたが,特にそれ関連で広告が入っているようでもなかったし。Santa Lucia Highlandsを「シャルドネで有名」としているのもちょっと違和感が。
ちなみに書いているのは田中克幸氏。以前はワイナートの主筆だったと思いますが,肩書きが「ワイン評論家」に変わっています。編集部を離れたということなのでしょう。カリフォルニアの記事が載ることになったのもそのせいなのかも(カリフォルニアを載せないという話はzoukさんのところを参照してください)。
今回の方針転換,どうなんでしょうね? コンシューマ寄りの姿勢を示すというのは「あり」かもしれませんが,それで今の1800円という価格はちょっと高すぎるような気がします。
「神の雫」のドラマ,視聴率で大分苦戦しているようで,打ち切りなんていう噂もありましたがどうなるのでしょうか? 僕はやっと先週の分まで見ました。
「みやび」役の子もだんだん見慣れてきましたし(好きじゃないですが),遠峰一青役の田辺誠一さんは怪演に磨きがかかって,思わず笑ってしまうほど。いやあ,これだけでも見る価値があるってもんです。どれくらい異常かは,ドラマでその部分だけ書いているブログがありましたので,ご参考に。もし一回目だけ見てやめちゃった人がいたらもったいないので,見たほうがいいです。そしてワイン会で遠峰一青の真似をして「おぉぉぉぉおおおおおお」と吼えましょう。引かれること間違い無しです。
まあ,ワインに興味ない人にとっては全然面白くないというか訳が分からないドラマだと思うので,視聴率が上がらないのはやむを得ないだろうなと思います。視聴率5%といっても20人に一人が見ていると考えたら,ワイン市場と比べてかなりの大きさとも言えます。実際
ということで販売面では大きな影響がでているとか。カリフォルニアワインは全く出てこないのが私としてはちょっとさびしいような,ほっとするような。
コミックではシャトー・パルメが登場するのは以下のあたり。
「みやび」役の子もだんだん見慣れてきましたし(好きじゃないですが),遠峰一青役の田辺誠一さんは怪演に磨きがかかって,思わず笑ってしまうほど。いやあ,これだけでも見る価値があるってもんです。どれくらい異常かは,ドラマでその部分だけ書いているブログがありましたので,ご参考に。もし一回目だけ見てやめちゃった人がいたらもったいないので,見たほうがいいです。そしてワイン会で遠峰一青の真似をして「おぉぉぉぉおおおおおお」と吼えましょう。引かれること間違い無しです。
まあ,ワインに興味ない人にとっては全然面白くないというか訳が分からないドラマだと思うので,視聴率が上がらないのはやむを得ないだろうなと思います。視聴率5%といっても20人に一人が見ていると考えたら,ワイン市場と比べてかなりの大きさとも言えます。実際
"作品に登場したワインの売れ行きは急増。通販サイト「楽天市場」のあるワイン販売店舗では、コート・デュ・ローヌの在庫300本が、放送中の30分で売り切れた。"
日テレ系 「神の雫」からワイン熱
ということで販売面では大きな影響がでているとか。カリフォルニアワインは全く出てこないのが私としてはちょっとさびしいような,ほっとするような。
コミックではシャトー・パルメが登場するのは以下のあたり。
カリフォルニアワインのインポーターとして有名な中川ワイン販売の創設者である中川一三氏が,ダイナース・クラブ・カードの会員誌「Signiture」で連載していたエッセイを中心にまとめた本です。
野菜アレルギーで野菜を全く食べられなかったという中川氏が遊学先で言語学の権威である駒井明氏から受けたアドバイスが「それならば,ワインをお飲みなさい」とのこと。それをきっかけにワインを飲み始めたというのがとてもユニークです。さらに駒井氏の教え子からは「ワインを知るには,ひとつの銘柄のワインを最低十ケースは飲むことだ」と教わり,一つのワインを最低10ケース買っていったというからすごいものです。それだけ財力があったということでもあるのでしょうけど。
この氏をして「私が最も好きで,なおかつ世界的にも最高と評価できるワイン」は何かというと「カリフォルニア産のピノ・ノワールである」というのだから,カリフォルニアワイン・マニアでない人が読む本としてはびっくりするようなことが書いてあります。
ただ,登場するワインは,古酒など一部のストックものを除けば,やはり中川が輸入しているものばかりであり,ピノの話は割と前半で収束してしまうのは,物書きのプロでないだけにしょうがないところでしょう。
といったことを割り引かなければいけないとしても,でてくるワインはかなりマニアック。WesMarやNarsai,Georgeなどがフルページのカラーででてくる本なんてほかには考えられません。カリフォルニアワイン・ファンならば持っておくべきでしょう。
なお,後半に収録されている著者へのインタビューでは,著者が開催するワイン会に来た有名人の話が,こんなに書いてしまっていいのだろうかと心配になるくらい載っています。これも必見かも。
また,このインタビューの最後には「飲みたくても飲めない。買いたくても買えない。ここにカリフォルニア・ワインの大きな問題があります。これを何とか変えていく努力を,私は微力だけれども試みていきたいと思います」とあります。その努力,期待しています。まずはインポーターの仕切りの価格を下げていただくのが…
野菜アレルギーで野菜を全く食べられなかったという中川氏が遊学先で言語学の権威である駒井明氏から受けたアドバイスが「それならば,ワインをお飲みなさい」とのこと。それをきっかけにワインを飲み始めたというのがとてもユニークです。さらに駒井氏の教え子からは「ワインを知るには,ひとつの銘柄のワインを最低十ケースは飲むことだ」と教わり,一つのワインを最低10ケース買っていったというからすごいものです。それだけ財力があったということでもあるのでしょうけど。
この氏をして「私が最も好きで,なおかつ世界的にも最高と評価できるワイン」は何かというと「カリフォルニア産のピノ・ノワールである」というのだから,カリフォルニアワイン・マニアでない人が読む本としてはびっくりするようなことが書いてあります。
ただ,登場するワインは,古酒など一部のストックものを除けば,やはり中川が輸入しているものばかりであり,ピノの話は割と前半で収束してしまうのは,物書きのプロでないだけにしょうがないところでしょう。
といったことを割り引かなければいけないとしても,でてくるワインはかなりマニアック。WesMarやNarsai,Georgeなどがフルページのカラーででてくる本なんてほかには考えられません。カリフォルニアワイン・ファンならば持っておくべきでしょう。
なお,後半に収録されている著者へのインタビューでは,著者が開催するワイン会に来た有名人の話が,こんなに書いてしまっていいのだろうかと心配になるくらい載っています。これも必見かも。
また,このインタビューの最後には「飲みたくても飲めない。買いたくても買えない。ここにカリフォルニア・ワインの大きな問題があります。これを何とか変えていく努力を,私は微力だけれども試みていきたいと思います」とあります。その努力,期待しています。まずはインポーターの仕切りの価格を下げていただくのが…
国際宇宙ステーションでの滞在中にスペースシャトル「コロンビア」の事故によって,帰る手段が失われてしまったアメリカ人二人,ロシア人一人の宇宙飛行士たちの話を中心にしたノンフィクション。「本の雑誌」が2008年のノンフィクション1位に選んでいる。
いかにもアメリカの良質ノンフィクションといった作り。宇宙飛行士達の生い立ちから宇宙ステーションに行くまでのことや,米国とロシアの宇宙滞在計画の歴史などを丹念に追う。実は話の中心は米ロの対立と協調であり,宇宙ステーションからの帰還それ自体は核ではあるものの,全体に占める比重は意外に少ない。
宇宙飛行士3人がそれぞれ魅力的な人物であり,それがシビアな状況を扱う本書を明るいものにしている。
宇宙もののノンフィクションでは以前立花隆の「宇宙からの帰還」を読んだことがあるが,こちらは様々な宇宙飛行士へのインタビューから宇宙に出るということが人間の心理にどういう影響を与えるかを探るという,非常に日本的なノンフィクション。話の深さではこちらに軍配が上がりそうだ。
いかにもアメリカの良質ノンフィクションといった作り。宇宙飛行士達の生い立ちから宇宙ステーションに行くまでのことや,米国とロシアの宇宙滞在計画の歴史などを丹念に追う。実は話の中心は米ロの対立と協調であり,宇宙ステーションからの帰還それ自体は核ではあるものの,全体に占める比重は意外に少ない。
宇宙飛行士3人がそれぞれ魅力的な人物であり,それがシビアな状況を扱う本書を明るいものにしている。
宇宙もののノンフィクションでは以前立花隆の「宇宙からの帰還」を読んだことがあるが,こちらは様々な宇宙飛行士へのインタビューから宇宙に出るということが人間の心理にどういう影響を与えるかを探るという,非常に日本的なノンフィクション。話の深さではこちらに軍配が上がりそうだ。