Wine Instituteが2010年のカリフォルニアワインの海外への輸出についてまとめた結果を公表しました(California Boosts 2010 U.S. Wine Exports to Record Year)。リーマン・ショックの影響で落ち込んだ2009年から見事に回復し11.4億ドルと過去最高を記録しました。

輸出が好調なのはいいのですが,数字をちょっと見ていくとかなりショッキングなことに気付きました。日本はもはやカリフォルニアにとってアジア最大のワインの輸出先ではありません。香港がトップになったのです。

2005年の数字から見ていくと香港の急成長ぶりは恐ろしくなるほどです。

輸出総額

上の図はカリフォルニアからの輸出総額をアジアの主な国別に示したものです。2005年は香港・中国・韓国3国を加えても日本の1/4くらいだったのが2010年には香港と中国だけで日本の倍になってしまいました。特に香港の成長ぶりはすごいです。

輸出量

ただ,輸出量で見るとかろうじてまだ四つの国と地域の中でトップを保っています。日本は額はそれほど変わっていませんが輸入量はやや減り気味です。

1L当たりの平均価格

1リットルあたりの価格を調べたものが上の図です。日本も上がっていますが突出してすごいのは香港でした。平均5ドルを超えていますからかなり高額ワインをメインとしている様子が伺えます。

それにしてもここ数年での香港の伸びはちょっと異常なほどすごいです。このまま進むと日本は香港市場のオマケ的存在になってしまうのではないかと心配です。