超高級カベルネで知られるBryant Familyがワインメーカーを交代しました(News Alert: Famed Napa Winery Hires New Head - On Wine - WSJ)。

Bryant Familyといえば90年代にHelen Turleyをワインメーカーとして有名になったワイナリ。Wine Advocate誌のレイティングで見ると1993年の97点から94年が98,95年96年が99,97年が100点とまさに絶頂期を迎えました。しかしそれ以降は2007年の97+を最高として,実売300ドルを超えるカルトワインとしてはやや物足りない印象があります。

転機の一つは2002年にHelen Turleyと喧嘩別れしたこと。このときのこじれは後に訴訟につながっています。その後はPhilip Melkaを採用するものの2007年にはMelkaもクビにしてMark Aubertを採用,その後はRoss Wallaceという人(2008年にアシスタントとして加入)がワインメーカーをしていたようです。まるでどこかの国のトップのように次々と変わっていっています。ワインは1年に1回しか作れないもの。そこのブドウの本当の力を引き出すには何年か必要なような気がするのですが…

新しいワインメーカーはHelen Keplingerという人。自身のKeplingerというラベルを持っているほか,SarockaScullyArrow & Branchというワイナリのワインメーカーもしています。さらに,以前はHeidi BarrettらとKenzo Estateのワインも作っていたとか。…ごめんなさい,Kenzo以外はどれも知りません…

元記事によると才能はある人のようですが,新たなHelenはかつてのHelenの再来となるのでしょうか? ともかく今回は長続きしてくれることを期待します。