ワイナリが消費者に直接ワインを販売する「Direct to Consumer(DtC)」市場が広がっています。Wines & VinesとShipCompliantが発表したレポートによると2011年8月から2012年7月の米国におけるDtCマーケットは13億5500万ドル。前年比10.3%増でした(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Wineries' Direct Shipments Reach $1.4 Billion)。これは米国内のワイン市場の8.6%に相当します。

ワイナリの大きさで見ると、5000ケース未満の小さなワイナリがワイナリ数の77.7%を占めています。従来このようなワイナリがDtCでも中心になっていましたが、この1年で見ると、小さなワイナリが縮小し、逆に50万ケース以上のワイナリが20%を超える大きな成長を示しています。

ワインの価格帯で見ると15ドル以上20ドル未満の領域だけが縮小し、他の価格帯はいずれも伸びています。50万ケース以上のワイナリの平均価格は25ドルなので、「大きなワイナリによる15ドル未満のワイン」の伸びがDtCマーケットの成長要因になっていると思われます。

ブドウの種類で見ると、カベルネ・ソヴィニョンが数で25.6%、売上で40.8%と圧倒。2位のピノ・ノワールはそれぞれ18.6%、19.6%、3位のシャルドネはそれぞれ14.6%、11.4%でした。

このレポートは無料で公開されているので、DtC市場に興味が有る方は見てみるといいと思います。