CWFC会長ナパさんのオリジナル・ワイン「Ch. igai Takaha」の第3弾はなんと,Brewer-Clifton/Melville/DiatomのGreg Brewerが自ら醸造するというChardonnayです。その名も「Samurai Beauty」。前2作がお嬢様の名前から取ったのと比べると,名称からも「ナパ趣味」へのこだわりが感じられます(笑)。米国でのお披露目に続き,日本でのお披露目会が6/2,神楽坂のs.l.oで開かれました。

ワインリストは以下の通り。
1. 2006 Melville inox, Chardonnay
2. 2006 Diatom Clos Pepe, Chardonnay
3. 2006 Ch. igai Takaha Samurai Beauty
4. 2002 Brewer-Clifton Kimberly, Pinot Noir
5. 2005 Brewer-Clifton Mount Carmel, Pinot Noir
6. Blind Tasting
7. 2005 Melville Carrie's Pinot Noir
8. 2005 Melville Syrah Donna's
ワインリスト

1,2ともに果実のフレッシュさを感じさせるようなChardonnay。どちらかというと2の方がクリスプな感じでした。甲乙付け難いです。

今日のメインの3はDiatomのHuber(100%ステンレス)を古い樽を使って熟成させたもの。アルコール度16.8%ということもあり,香りにボリュームが感じられます。新樽を使っていないせいか,押し付けがましくなく,おいしくまとまっていると思いました。抜栓後二日たっているとのことで,飲み頃は少し先になりそうです。

4のKimberlyは暴漢に襲われて亡くなったというグレッグのいとこを偲んで作るワイン。このワインの売上はNorth County Rape Crisis & Child Protection Centerに寄付されています。畑はMelvilleの1区画ですが,ここだけ極端な急斜面+極端な密植になっています。
このワインは何と言っても香りが素晴らしいです。グラスがテーブルに置いてあるときから,いちごやラズベリーなど赤系の果実の香りがぷんぷんとしてきます。味わいはエレガント。ちょっと味が弱いのではという意見もありましたが,それを補って余りある香りに敬意を表して,今日の一番に挙げておきます。

5のMount Carmelもすばらしかったです。ただKimberlyの印象が強すぎて,ちょっと記憶が…

ブラインドは今回はかすりもせず。Byronとは意表を突かれました。

7もおいしい。これがこの日の中では一番カリフォルニア・スタイルっぽいピノです。Melvilleのワインの方が,醸造方法に自ら制限をかけているBrewer-Cliftonよりも安定感があるかもしれません。まだややタンニンが強く感じられましたが,いいワインだと思います。

よくSyrahのようなピノといった言い方がありますが,8はピノのようなSyrah。Syrah独特の癖がなく
すいすい飲めてしまいます。これもおいしい。

神楽坂s.l.oの今回の料理は、

Amuse
生しらすとフレッシュトマトのブルスケッタ(写真なしです,ごめんなさい)
Appetizer
穴子と夏野菜のテリーヌ バルサミコソース
テリーヌ
Pasta
鴨モモ肉のラグーソース “リガトーニ”
パスタ
Main dish
和牛いちぼのロースト 緑胡椒ソース
いちぼ
Dessert
ガトーショコラとバニラアイス
デザート

アミューズはさっぱりさわやか。ちょっとアンチョビを使っているのでしょうか。塩気がワインとよく合います。
テリーヌは味がよくしみたナスがおいしかったです。
パスタはB-Cのピノによく合いました。
メインディッシュは絶品。イチボは脂が乗りながら,きちんと肉の味もし,しっかりした噛み応え。それに胡椒がときおりアクセントを付けます。付け合せの野菜もおいしい。おいしいくてワインが進みます。B-CよりMelvilleのPinotやSyarhにマッチしています。

ワインも料理もとてもレベルが高く,素晴らしい会でした。
Greg Brewer

はみこさんの記事はこちら。takuyaさんの記事はこちら