Wines & Vines誌はこのほど2012年における米国のワイナリの消費者への直接出荷についてのレポートを公開しました(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Annual Report on Direct Wine Shipping Available)。それによると2012年の直接出荷の出荷額は14億7000米ドルと、輸出額の14億3000米ドルを上回り、順調に伸びているようです。

ワイナリのサイズで見ると年間5000ケース以上50000ケース未満の小規模ワイナリが出荷額の約半分を占めました。小規模ワイナリの生産量は全体の5%しかないことを考えると、直接出荷が小規模ワイナリにとっては非常に大きな要素であることが分かります。ただ、2011年と2012年の出荷額を比較すると中規模や大規模のワイナリの方が伸び率が大きくなっています。大きなワイナリにとっても、少しずつ直接出荷の波が来ているのでしょうか。

ぶどう品種別で見ると、出荷量ではカベルネ・ソヴィニョンが20.4%でトップ。次いでピノ・ノワールが16.1%、赤のブレンドが15.3%と、この3種で過半数に達します。さらに、出荷額ではカベルネが31.8%、赤ブレンドが19.0%とこの2つだけで過半数。カベルネの単価の高さが伺えます。またピノ・ノワールの16.6%を加えると全体の3分の2を占めます。

また、地域別ではカリフォルニアが出荷量の82%と大半ですが、さらにナパだけで33%、ソノマも21%とこの2地域で過半数です。ボトルの平均単価が56.87ドルと高いナパは、出荷額では49%に上ります。

ソノマではピノ・ノワールがトップ。前年より26.9%増と全体を牽引しています。