Wine Advocate誌の214号が発表されました。8月の号はセントラル・コーストの特集が定番ですが、今回はセントラル・コーストもサンタ・バーバラとパソ・ロブレスに分かれていました。分量が多いので、まずはサンタ・バーバラをチェックです。なお、レビュアーは昨年から担当しているJeb Dunnuckです。

100点が付いたワインは2つ。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュ2010。名前はどちらもStockholm Syndrome。Sine Qua Nonのシラーとグルナッシュのシリーズは分かりにくいのですが、基本的には2つあって、通常のものと、熟成期間を長く取ったExtended Barrel Aging(EBA)となっています。今回の100点のものはEBAで、こちらは日本にはあまり入ってきません。

通常のものだとDark Blossomのシラーが昨年の96-98から上がって99点。こちらは日本でも販売されています。2万円台というのは米国内の価格と遜色なく、むしろ割安です。


Sine Qua Nonに続くのはポール・ラトー。今回ピノ・ノワールで高得点が多く、ソロモン・ヒルズ2012が96点。ヒリヤード・ブルース012が95点など。



また、以前紹介したポール・ラトーの「心」ワイン(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)は、予想通りシャルドネに高得点96点が付きました。ピノ・ノワールも93となかなかの点数でした。ただし、このワインは日米ともに売り切れています。ただし、このワインは米国では売り切れ、日本でも在庫僅少となっています(10月に残り分を販売するそうです)。

人気のカレラもなぜかサンタ・バーバラに入っています。2011年のピノ・ノワールの評価はセレックが94、ジェンセン、ド・ヴィリエ、ライアンが93、ミルズが92、リードが91と今年も安定していました。最後発のド・ヴィリエは毎年安定して上位得点です。コスト・パフォーマンスはこれかライアンがベストです。

また、カレラのマウント・ハーラン・シャルドネ2012も94点と高い評価。これ、3000円台ですからちょっとびっくりです。セントラル・コーストのシャルドネとピノ・ノワールも両方90点。価格を考えたらとてもいいできです。


このほか、IPOB(バランス追求派)のサンディも最高95点という高得点がつきました。パーカーを初めとするWine Advocate誌のメンバーはIPOBには否定的とこれまで伝えられてきたので、これはちょっと意外(いい意味で)な結果でした。日本にも入っていますが、今回レビューされた2012年のものは未入荷です。