IPOBミニインタビュー第3段はサンタ・クルーズ・マウンテンズの実力派ヴァーナー/ニーリー(Varner/Neely)のロバート・ヴァーナーです。
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――ヴァーナーの畑について教えて下さい。
ロバート:自社畑は6ヘクタールあり、それを3つのブロックに分けています。標高は200m~300mで、海からの霧が覆う場所です。土壌の上部が粘土層になっています。

――3つのブロックはどう違うのですか。
表面の土壌の深さや、涼しい風の入り方、気温が異なります。

――ワイン作りについて教えて下さい。
我々のワイン作りは極めてシンプルです。灌漑はありません。カバー・クロップ(地表を覆う草)はありません。酵母も野生のものです。

――シンプルですが、とても難しそうです。
ロバート:確かにそうです。一番重要なのは準備です。冬の間の剪定でほとんどが決まります。

多くの畑では、ブドウの樹が育ってきてから、こっちの枝を残すとか、こっちを落とすとか、ここの葉っぱは日当たりに影響するから取ってしまおうといったことをします。

うちではそういったこともしません。極めて慎重によく考えて剪定をしておくことで、実をつけるブドウの枝が適切な方向に伸びるのです。したがってブドウが伸び始めてからはほとんど何もしません。

――それはすごいですね。クローンは何を使っていますか。
ロバート:シャルドネはクローン4とウェンテです。ピノ・ノワールはディジョン・クローンの150と777です。

――ディジョン・クローンは濃いワインになりすぎるという意見もありますが。
ロバート:その通りです。環境によっては濃いワインになってしまいます。ディジョン・クローンでいいワインを作るためには、適切な日光と冷たい空気が必要です。ヴァーナーの畑はその条件を満たしているのです。

――ところで、ワインの名前がヴァーナーだったり、ニーリーだったり分かりにくいのですが。
ロバート:ヴァーナーは生産者の名前で、ニーリーは土地の持ち主の名前なのです。

――フォックスグローブもありますね。
フォックスグローブは自社畑ではなく購入したブドウで作っています。畑はセントラル・コーストでいくつかの畑と契約しています。

ワイン作りもヴァーナー/ニーリーとは全く別の方法です。ヴァーナー/ニーリーであれば高価な樽を使いますが、フォックスグローブでは樽を使いません。どうやって最小限のコストで、美味しいワインを作れるか考えて取り組んでいます。

収穫時期はヴァーナー/ニーリーよりも早くなります。畑が暖かいところにあるからです。

――私もフォックスグローブはすごく好きなワインです。
ヴァーナーとは異なりますが、これはこれでとても楽しいです。