ブドウに貴腐菌がつくと、ブドウの色は黄色からピンクや紫になっていきます。通常、白ワイン用のブドウでは起こらないこのような色の変化をUC Davisの研究者が調べました(Noble Calling: Scientists Studying Botrytis Rot Discover Link to Winegrape Ripeness | News | News & Features | Wine Spectator)。

ブドウの色変化はアントシアニンによって起こります。白ワイン用のブドウでは変異によってその生成が抑えられています。

ブドウに貴腐菌が付いてそれが成長していくと、ブドウの代謝に大きなストレスがかかります。ブドウはそこで熟成を早め、色やフレーバー、アロマの要素を加速的に増やしていきます。その過程が今回の研究で明らかになりました。

さらには、貴腐菌がなくても代謝をコントロールできるようになれば、ブドウの熟成をコントロールすることも可能になると考えられています。