ブレンディング・セッションでワインメーカー気分を味わう(ナパ3日め、その3)
ナパの3日めはダリオッシュの後、ワイントレインをゆっくりと堪能し、その次はブレンディング・セッションです。ツアーの20人は2組に分かれ、半分はシレナス(Silenus)に、残りはスプリング・マウンテン・ヴィンヤード(Spring Mountain Vineyard)に行きました。私はスプリング・マウンテン組です。
ここのワイナリーはセント・ヘレナの町をちょっとはずれたあたりのまだ平地にありますが、そこから山肌に沿ってブドウ畑があります。
プログラムは19世紀に作られたThe Villa Miravalleというビクトリア調の建物の中で行われました。ステンドグラスなどがとても素敵です。
さて、プログラムが始まります。
空のグラスが5つと、中央にサンプルとして2012年のカベルネ・ソーヴィニヨンがあります。まずはこれを試飲します。やはり山カベだけあって、ストラクチャーがすごくしっかりとしています。今飲んでも美味しいですが、熟成させたいワインです。
ブレンドするのは2015年のワインです。カベルネ・ソーヴィニヨンに使う5つの品種をブレンドします。2人1組で考えていきます。
5つの空のグラスには、左からメルロー、マルベック、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンという紙が付いています。
まずは、5つのワインを試飲して、味わいをみます。
残っているいい加減なメモには、それぞれ以下のようにコメントしていました。
メルロー:青系の果実、ミント、タニック
マルベック:セージ、ボディ弱い
プティ・ヴェルド:スパイシー、タニック
カベルネ・フラン:青っぽい、タニック
カベルネ・ソーヴィニヨン:赤系の果実の味わい
カベルネ・ソーヴィニヨン単体だと意外と赤系の果実の味が強く、ちょっと軽い感じがありました。とはいえ、単体で飲んで美味しいのもこれ。今回はカベルネ・ソーヴィニヨンとして作るので最低75%はカベルネ・ソーヴィニヨンを入れる必要があります。
5種類の中で、今回マルベックだけはちょっと味が弱く、入れる意味合いを見つけられませんでした。そこで残りの4種を使ってブレンドすることで相棒と意見があいました。
カベルネ・ソーヴィニヨンに、青系の果実の味わいを加えるために、メルローとカベルネ・フランを加えます。プティ・ヴェルドは骨格を強めるために少し入れます。ここは入れ過ぎると味を壊してしまうような気もするし悩ましいところです。1%入れるだけでも結構味わいは変わってしまうのだそうです。
最終的なブレンドは、メスシリンダーで100ml作ります。1mlレベルで入れる量をコントロールしないといけないので、大変です。
我々のチームは最終的にはCS80%、CF12%、M5%、PV3%というブレンドにしました。
完成したブレンドは、チーム名を付けて、テーブルに置き、Spring Mountainのワインメーカーとディレクターが試飲して1位を決めます。
我々のブレンドは、ちょっと今飲んで美味しすぎたかもしれません。優勝チームはプティ・ヴェルドを5%入れていましたが、我々は3%。今後の熟成のことを考えるともっとプティ・ヴェルドを入れたほうが良かったかなと反省しました。
いや、それにしても楽しかったです。ワイントレインでお腹いっぱいワインもいっぱいになった後、いい刺激になりました。
なお、スプリング・マウンテン・ヴィンヤードでは普段はこのようなブレンディング・セッションはやっていませんが、いくつかのナパのワイナリーで似たようなプログラムを持っています。ご参考のために紹介します。
コン・クリーク(Conn Creek)の「Barrel Blending Experience」は、「BEST OF WINE TOURISM」賞を取ったことがある名物企画です。多分ブレンディング・セミナーが増えたきっかけのワイナリーだと思います。
ジャッズ・ヒル(Judd's Hill)ではBottle Blending Sessionというセミナーがあります。
フランシスカン(Franciscan)も最近「MAGNIFICAT TEAM-BUILDING BLENDING COMPETITION」というセミナーを始めました。
ジョセフ・フェルプスはちょっとすごいです。インシグニア(Insignia)のブレンドを自分で試せるセミナーがあります。
ダックホーン傘下のパラダックス(Paraduxx)にも「The Blend Experience」というプログラムがあります。
レイモンド(Raymond)にはブレンディング・セミナー専用の理科実験室のような部屋があり「Winemaker for a day」というセミナーを受けられます。
これらのセミナーはいずれも事前に予約が必要です。時間も普通のテイスティングより長くかかりますし、料金も大体60ドル~と高めになるのでご注意を。でも、貴重な体験ができることは間違いないと思います。
ここのワイナリーはセント・ヘレナの町をちょっとはずれたあたりのまだ平地にありますが、そこから山肌に沿ってブドウ畑があります。
プログラムは19世紀に作られたThe Villa Miravalleというビクトリア調の建物の中で行われました。ステンドグラスなどがとても素敵です。
さて、プログラムが始まります。
空のグラスが5つと、中央にサンプルとして2012年のカベルネ・ソーヴィニヨンがあります。まずはこれを試飲します。やはり山カベだけあって、ストラクチャーがすごくしっかりとしています。今飲んでも美味しいですが、熟成させたいワインです。
ブレンドするのは2015年のワインです。カベルネ・ソーヴィニヨンに使う5つの品種をブレンドします。2人1組で考えていきます。
5つの空のグラスには、左からメルロー、マルベック、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンという紙が付いています。
まずは、5つのワインを試飲して、味わいをみます。
残っているいい加減なメモには、それぞれ以下のようにコメントしていました。
メルロー:青系の果実、ミント、タニック
マルベック:セージ、ボディ弱い
プティ・ヴェルド:スパイシー、タニック
カベルネ・フラン:青っぽい、タニック
カベルネ・ソーヴィニヨン:赤系の果実の味わい
カベルネ・ソーヴィニヨン単体だと意外と赤系の果実の味が強く、ちょっと軽い感じがありました。とはいえ、単体で飲んで美味しいのもこれ。今回はカベルネ・ソーヴィニヨンとして作るので最低75%はカベルネ・ソーヴィニヨンを入れる必要があります。
5種類の中で、今回マルベックだけはちょっと味が弱く、入れる意味合いを見つけられませんでした。そこで残りの4種を使ってブレンドすることで相棒と意見があいました。
カベルネ・ソーヴィニヨンに、青系の果実の味わいを加えるために、メルローとカベルネ・フランを加えます。プティ・ヴェルドは骨格を強めるために少し入れます。ここは入れ過ぎると味を壊してしまうような気もするし悩ましいところです。1%入れるだけでも結構味わいは変わってしまうのだそうです。
最終的なブレンドは、メスシリンダーで100ml作ります。1mlレベルで入れる量をコントロールしないといけないので、大変です。
我々のチームは最終的にはCS80%、CF12%、M5%、PV3%というブレンドにしました。
完成したブレンドは、チーム名を付けて、テーブルに置き、Spring Mountainのワインメーカーとディレクターが試飲して1位を決めます。
我々のブレンドは、ちょっと今飲んで美味しすぎたかもしれません。優勝チームはプティ・ヴェルドを5%入れていましたが、我々は3%。今後の熟成のことを考えるともっとプティ・ヴェルドを入れたほうが良かったかなと反省しました。
いや、それにしても楽しかったです。ワイントレインでお腹いっぱいワインもいっぱいになった後、いい刺激になりました。
なお、スプリング・マウンテン・ヴィンヤードでは普段はこのようなブレンディング・セッションはやっていませんが、いくつかのナパのワイナリーで似たようなプログラムを持っています。ご参考のために紹介します。
コン・クリーク(Conn Creek)の「Barrel Blending Experience」は、「BEST OF WINE TOURISM」賞を取ったことがある名物企画です。多分ブレンディング・セミナーが増えたきっかけのワイナリーだと思います。
ジャッズ・ヒル(Judd's Hill)ではBottle Blending Sessionというセミナーがあります。
フランシスカン(Franciscan)も最近「MAGNIFICAT TEAM-BUILDING BLENDING COMPETITION」というセミナーを始めました。
ジョセフ・フェルプスはちょっとすごいです。インシグニア(Insignia)のブレンドを自分で試せるセミナーがあります。
ダックホーン傘下のパラダックス(Paraduxx)にも「The Blend Experience」というプログラムがあります。
レイモンド(Raymond)にはブレンディング・セミナー専用の理科実験室のような部屋があり「Winemaker for a day」というセミナーを受けられます。
これらのセミナーはいずれも事前に予約が必要です。時間も普通のテイスティングより長くかかりますし、料金も大体60ドル~と高めになるのでご注意を。でも、貴重な体験ができることは間違いないと思います。