パーカーの日本酒評価に疑惑、輸入業者と癒着か?」という記事で記した、Wine Advocate誌の日本酒評価記事について、事前にリストがある輸出業者に流れていたのではないかという疑惑について、Wine Advocate誌の編集長であるリサ・ペロッティ・ブラウンMWがコメントしました。

I have reviewed with Liwen Hao the details of the sake tastings that took place in Japan in April this year. The process followed was professional and correct. No tasting notes or scores were shared with anyone prior to publication. We are still investigating the website issue with Mr. Singer. Mr. Singer has no permanent business arrangement or position with The Wine Advocate. He was asked to help facilitate some of the sake tastings as a point of contact in Japan. It does appear that someone with knowledge of the tastings used this knowledge to have a website built and ready for the publication of the scores and tasting notes. We did not grant a license to the website to use our notes nor were the notes or scores given to anyone prior to publication on RobertParker.com. We are pursuing legal action for copyright infringement. Mr. Singer states that he had nothing to do with the website, but regardless we have made clear to him that he is not a representative of The Wine Advocate and should never present himself as such.

私は(日本酒の記事のレビュアー)リーウェン・ハオと4月に日本で行われた日本酒のテイスティングの詳細について精査した。手続きはプロフェッショナルなもので正しかった。テイスティング・ノートとスコアは記事が出版される前には誰にもシェアしていない。我々はまだシンガー氏とウェブサイトの問題については調査を続けている。シンガー氏は、Wine Advocate誌と継続的なビジネス契約はなく、また同誌におけるポジションもない。彼は日本酒のテイスティングにおいて、日本のコンタクト先として運営を手伝うことを頼まれた。そのテイスティングについて知っている誰かがその知識を使ってウェブサイトを作り、記事が出版されたところでスコアやテイスティング・ノートを使ったのだろう。我々はそのサイトにテイスティング・ノートの使用許可を与えていない。また、RobertParker.comに掲載されるより前に誰かにノートやスコアを渡すこともない。我々は著作権侵害で訴える準備をしている。シンガー氏はそのウェブサイトには関わっていないと言っている。それはさておき、彼はWine Advocate誌の代理人ではなく、そのような地位を与えたこともない。(日本語訳はAndyによる。誤訳があった場合その責任もすべてAndyが負う)


まだ調査が終わったわけではないので結論は出ていませんが、疑問が晴れた感じは全くありません。
・日本酒評価が出た後に公開されたいくつかの媒体の記事によると、シンガー氏は評価にもかかわっていたような書き方がされていましたが、その真偽は?
・シンガー氏とWine Advocate誌に継続的なビジネス契約はないとしているが、実際問題、「eRobertParker Online Japan|イー・ロバート・パーカー・オンライン・ジャパン」はシンガー氏が社長を務めるアジア・ビジネス・コンサルタンツが運営しています。これは継続的なビジネス契約ではないのでしょうか?
・前の記事にも書いたようにthe-taste-of-sake.comはアジア・ビジネス・コンサルタンツの関連会社であることがわかっています。シンガー氏がかかわっていないというのは信用しろといっても無理があります。

実は、先日の記事を公開したあと、the-taste-of-sake.comの登録情報は、外部から見えない形に書き換えられてしまっています。これもやましいところがあるからではないかと思ってしまいますが、確保できた情報については、ここで公開しておきます。
the-taste-of-sake.comの情報

「魚拓」をとっておいて公開するような、厳しい対応はやりたくなかったのですが、証拠を消すようなやり方は納得できません。