Wine Spectatorの2016年トップ10は10位から5位まで発表されました。昨日の7位リッジに続いて、今日は6位にオリン・スウィフトのマシェット2014(Machete、マチューテなどと書いてあるケースもありますが、動画の発音からはマシェットが一番近いようです)が入りました。
オリン・スウィフト マシェット
オリン・スウィフトといえば、元々プリズナーで有名になったワイナリーですが、今年は話題にことかきませんでした。

プリズナーは数年前にブランドをヒュネイアスに売却していましたが、今年はそれがさらにコンステレーション・ブランズへと売却(コンステレーションが「プリズナー」を300億円超で買収)。『マリアージュ~神の雫 最終章~』でも取り上げられました(『マリアージュ~神の雫 最終章~』で2週連続カリフォルニアワイン)。

さらに、オリン・スウィフト自体もガロに売却が発表されました(ガロがオリン・スウィフトを買収)。創設者でワインメーカーのデイブ・フィニーは籍を残しますが、彼自身、新しいプロジェクトも始めており、今後どこまで関与するのかは不透明な部分もあります。

背景説明が長くなりましたが、やっぱりこのデイブ・フィニーという人はまだ若いのですが、すごい人だと思います。プリズナーのような「レッド・ブレンド」と呼ばれる分野のパイオニアであり、アメリカのミレニアル世代に強く受けいられるワインを数々作り出しています。それだけでなく、従来からのワインメディアにも高く評価されており、それが今回の6位という結果に結びつきました。

マシェットはプティ・シラーを中心としたブレンドで、プティ・シラーがWine Spectatorのトップ10に入ってくるのもかなり異例だと思います。レイティングは94点ですが、Wine Advocate誌ではロバート・パーカーがさらに高い96点をつけています。

ちなみにラベルは全部で12種類あるそうです。複数本注文するとラベルが重ならないようにしてくれるとのこと。ただし、このラベルがほしいというリクエストには答えられないようです。




ちなみに、デイブ・フィニーの新しいブランドはクレーン・アッセンブリー。代表作の1つである「エル・ココ」はジンファンデルにプティ・シラー、メルローのブレンドというから、プリズナーにマシェットを混ぜたようなものとも言えるかも。フルーツ爆弾+スパイス的な強烈な味わいのワインです。2014年はWine Advocate誌で95点という高評価。今後はこちらをオリン・スウィフト以上に注視する必要があるかもしれません。ゴヤの絵画を使ったラベルが印象的なのも、オリン・スウィフトやプリズナーに通じるものがあります。