「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力
先週、ブロック・セラーズのクリス・ブロックウェイ氏が来日し、試飲会が開かれました。ブロック・セラーズについては以下の記事で紹介していますが、ワイナリーはサンフランシスコからベイ・ブリッジを渡った対岸のバークレーにある都市型のワイナリーです。カリフォルニア各地の畑のブドウを使ってワインを作っていますが、選ぶ畑がユニーク。非常に急勾配だったり高樹齢だったりするところで、有機栽培やビオディナミなどで育てられているものを使います。
ユニークな都市型ワイナリー「ブロック・セラーズ」のロゼ
バレンタインに大切な人としみじみ飲みたい自然派ニューウェーブ
ワイン作りもナチュラル・イーストを使い、樽は中古のもの、SO2も最低限しか加えない形のいわゆる自然派的です。糖度が低いうちに収穫するため、アルコール度数は13%程度。カリフォルニアワインとしては低めになっています。いわゆる「ニュー・カリフォルニア」の中でもかなり先鋭的な部類に入るでしょう。
ちなみにスパークリングワインの「ウルトラマリン」などで注目を集め、2016年にはSFクロニクルのワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しているマイケル・クルーズと共通点があるのではないかと聞いたところ、「ヴァルディギエを使っているところなど似ている部分はあると思う」とのこと。ただ、特に意識しているわけではなく、たまたま似たような方向を目指しているようです。また、実はマイケル・クルーズのワインに比べると、ブロック・セラーズのワインはかなり安価。お得感はかなりあります。
なお、今回12種の試飲がありましたが、個々のワインの生産量はかなり少なく、ワイナリーでは売り切れているものもかなりあります。米国で買うより日本の方が手に入りやすい、そういう状況になる可能性の高いワインでもあります。
ブドウ品種もほかではあまり使っていないヴァルディギエ(かつてナパ・ガメイと呼ばれていた品種)などを使っています。例えばスパークリングは白がシュナン・ブラン、ロゼがカベルネ・フランを使っています。カベルネ・フランはサンタ・バーバラのハッピーキャニオンの畑ですが、標高差の大きな畑で、下の方は気温が低く、糖度が上がらないためスパークリングに使っているそうです。どちらも酸が非常にきれいなスパークリングでした。
スティルのカベルネ・フランも同じ畑から作っていますが、そちらもカベルネ・フランとしては意外なほどの「薄旨」系。さらっと飲めるワインです。
シャルドネはソノマのグレン・エレンの近くにある畑。「ニュー・カリフォルニア」の中でも、幅広い人から支持されているナパのスティーブ・マサイアソンが管理している畑だとのことで、マサイアソンでも同じ畑のワインを作っているそうです。
第1印象はソーヴィニヨンブランかと思うような味わいでシャブリのような酸が特徴です。非常にアロマティックでもあり、印象に残るワイン。クリス・ブロックウェイ氏自身が「今一番好きなワイン」とのこと。
ジンファンデルはソノマのロシアン・リバー・ヴァレーとソノマ・ヴァレーの2つの畑のブドウを使ったもの。樹齢は20~25年というからオールド・ヴァインというほどではありません。ブロック・セラーズのワインの中では比較的濃い目のワインですが、アルコール度数は12.5%。うまみがあってとても飲みやすいするする飲めてしまうジンファンデルです。おいしいです。
このカリニャンもおいしいです。1870年代に植えられたという樹齢140年近いとても古い畑、この時代の通例で、畑には複数の品種が植えられています。個人的にはこれを一押し。
こちらが噂のヴァルディギエ。ピノ・ノワールっぽい味わいです。親しみやすくするする飲めるワイン。
こちらのピノ・ノワールとガメイのブレンドもするする系。ソギ(SOGI)というのはSouth of Gilman Streetの略とのこと。ワイナリーがギルマン・ストリートの南側にあるからだそうです。北側だったらノギになって、今の日本で受けたかもね、というのはしょうもない親父ギャグ的感想です(通訳の香奈さんはあきれて訳してくれませんでした)。
ブロック・セラーズのワインは大部分が5000円以下。3000円台で買えるものも多いので、まずは一度試してみてほしいワインです。
自然派好きな人はシャルドネやスパークリング、カベルネ・フランあたりで「攻めて」みるのはどうでしょう。
おっかなびっくりという人はジンファンデルやカリニャンが安心して飲めると思います。
何も考えず、飲みやすくおいしいワインがいいという人は、以前紹介したラブ・ホワイトやラブ・レッド、ピノ・ノワール/ガメイ、ヴァルディギエあたりをお薦めします。
ユニークな都市型ワイナリー「ブロック・セラーズ」のロゼ
バレンタインに大切な人としみじみ飲みたい自然派ニューウェーブ
ワイン作りもナチュラル・イーストを使い、樽は中古のもの、SO2も最低限しか加えない形のいわゆる自然派的です。糖度が低いうちに収穫するため、アルコール度数は13%程度。カリフォルニアワインとしては低めになっています。いわゆる「ニュー・カリフォルニア」の中でもかなり先鋭的な部類に入るでしょう。
ちなみにスパークリングワインの「ウルトラマリン」などで注目を集め、2016年にはSFクロニクルのワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しているマイケル・クルーズと共通点があるのではないかと聞いたところ、「ヴァルディギエを使っているところなど似ている部分はあると思う」とのこと。ただ、特に意識しているわけではなく、たまたま似たような方向を目指しているようです。また、実はマイケル・クルーズのワインに比べると、ブロック・セラーズのワインはかなり安価。お得感はかなりあります。
なお、今回12種の試飲がありましたが、個々のワインの生産量はかなり少なく、ワイナリーでは売り切れているものもかなりあります。米国で買うより日本の方が手に入りやすい、そういう状況になる可能性の高いワインでもあります。
ブドウ品種もほかではあまり使っていないヴァルディギエ(かつてナパ・ガメイと呼ばれていた品種)などを使っています。例えばスパークリングは白がシュナン・ブラン、ロゼがカベルネ・フランを使っています。カベルネ・フランはサンタ・バーバラのハッピーキャニオンの畑ですが、標高差の大きな畑で、下の方は気温が低く、糖度が上がらないためスパークリングに使っているそうです。どちらも酸が非常にきれいなスパークリングでした。
スティルのカベルネ・フランも同じ畑から作っていますが、そちらもカベルネ・フランとしては意外なほどの「薄旨」系。さらっと飲めるワインです。
シャルドネはソノマのグレン・エレンの近くにある畑。「ニュー・カリフォルニア」の中でも、幅広い人から支持されているナパのスティーブ・マサイアソンが管理している畑だとのことで、マサイアソンでも同じ畑のワインを作っているそうです。
第1印象はソーヴィニヨンブランかと思うような味わいでシャブリのような酸が特徴です。非常にアロマティックでもあり、印象に残るワイン。クリス・ブロックウェイ氏自身が「今一番好きなワイン」とのこと。
ジンファンデルはソノマのロシアン・リバー・ヴァレーとソノマ・ヴァレーの2つの畑のブドウを使ったもの。樹齢は20~25年というからオールド・ヴァインというほどではありません。ブロック・セラーズのワインの中では比較的濃い目のワインですが、アルコール度数は12.5%。うまみがあってとても飲みやすいするする飲めてしまうジンファンデルです。おいしいです。
このカリニャンもおいしいです。1870年代に植えられたという樹齢140年近いとても古い畑、この時代の通例で、畑には複数の品種が植えられています。個人的にはこれを一押し。
こちらが噂のヴァルディギエ。ピノ・ノワールっぽい味わいです。親しみやすくするする飲めるワイン。
こちらのピノ・ノワールとガメイのブレンドもするする系。ソギ(SOGI)というのはSouth of Gilman Streetの略とのこと。ワイナリーがギルマン・ストリートの南側にあるからだそうです。北側だったらノギになって、今の日本で受けたかもね、というのはしょうもない親父ギャグ的感想です(通訳の香奈さんはあきれて訳してくれませんでした)。
ブロック・セラーズのワインは大部分が5000円以下。3000円台で買えるものも多いので、まずは一度試してみてほしいワインです。
自然派好きな人はシャルドネやスパークリング、カベルネ・フランあたりで「攻めて」みるのはどうでしょう。
おっかなびっくりという人はジンファンデルやカリニャンが安心して飲めると思います。
何も考えず、飲みやすくおいしいワインがいいという人は、以前紹介したラブ・ホワイトやラブ・レッド、ピノ・ノワール/ガメイ、ヴァルディギエあたりをお薦めします。