ワインのラベルは味には影響しないとはいえ、やはり素敵なデザインのラベルのワインには心惹かれますし、味わいをさらによくしてくれるような気がするものです。

その逆で、味は素晴らしいのに、ラベルが台無しにしてしまっている、そんなワインを紹介する記事がありました(Terrible Labels, Great Wine: Six Amazing Bottles Hurt by Bad Art - Bloomberg)。

いの一番に取り上げられたのはフィリップ・メルカのワイン。あーやっぱり取り上げられてしまったかというのが第一印象。
メルカの眼

以前の記事「フィリップ・メルカ来日セミナーその2――メルカの「眼」の秘密、メケラでクラクラ」に書いていますが、このラベルにしたのはマーケティング的な理由だそう。
眼のデザインには2つの意味が隠されています。1つはメルカが隅から隅まで目を行き届かせて作ったワインであること。もう1つはメルカが見る将来のビジョンを表しています。

また、このラベルにしたことで、それまではメティス以外のワインがメルカのワインであることをアピールしにくかったのが、だれが見てもメルカのワインだと分かるようになったという副次的な効果もあったそうです。

奥さんのシェリーさんは「クレイジー・アイボール」(笑)と言っていましたが、良きにしろ悪しきにしろ、とにかく印象に残り覚えてもらえるのは事実だそうです。

ワインはほんと素晴らしいので、ラベルに左右されず、飲んで欲しいワインです。

2番めはプリズナーの「ブラインドフォールド」。記事では「ゴヤのようなイメージ」で「このラベルを見てだれがいい印象を持つだろうか」と書いています。確かにプリズナーも含めて、ここのワインのラベルは印象には残りますが決していい気持ちがするデザインではないですね。でもこれが売れているのですから、そういう時代なのかもしれません。



3番めはナパのワイナリー「コンポーネント(Component)」。初めて聞いたワイナリーですが、カベルネ・フランやプチ・ヴェルドなど、主にブレンドで使われているブドウ品種を100%のヴァラエタルワインとして作っているワイナリーだそうです。日の丸ならぬ黒丸だけを描いた不思議なラベル。確かに「インスタ映え」はしなさそうです(と、ここのインスタグラムを見ていて思いましたw)。



4番めはオレゴンのワイナリー「ケン・ライト」のピノ・ノワール。ケン・ライトのラベルは寒い冬に剪定をするところを描いていますが、言われてみれば確かにちょっと暗い感じの絵ではあります。

5番目はオーストリアにあるGut Oggauというワイナリー。ここは、ワインを家族に見立てて、ワインごとに顔を描いているのですが、微妙にリアルでちょっと気持ち悪いといえば気持ち悪いです。


最後はオーストラリアのSome Young Punks というワイナリーが作る「Monsters Monsters Attack!」というリースリング。リースリングとモンスターというのはいかにもミスマッチな感じですが、ワインは美味しいそうです。

If you're in the UK. Don't miss the chance to grab Monsters while you can...

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