ワイン・アドヴォケイトが9月にターリーワインセラーズ(Turley)のレポートを公開していました。レビュアーはセントラル・コーストを担当するウィリアム・ケリーです。

ターリーといえば、2000年頃のカルトワイン・ブームのころにジンファンデルのカルトとして猛烈な人気を博したワイナリーです。濃厚さを貫くそのスタイルは賛否あったものの、ロバート・パーカーをはじめとする評論家には高く評価されていました。また、リッジなどとともに古いジンファンデルの畑を救ってきた功績も大であり、今なお30種近い単一畑のワインを造っています。ウィリアム・ケリーは、カリフォルニアで「テロワール」を一番表現しやすいぶどう品種はジンファンデルではないかと書いています。

近年のターリーは以前と比べるとかなりライトなスタイルに変わってきています。それについては「ターリーの3代目ワインメーカー、ジンファンデルを語る」でも触れていますが、今回も10年前と比べるとアルコール度数で1%ほど低くなっているとしています。新樽の使用比率も下がっています。さらに、というかそれ以上に重要なのは、ほとんどの畑を有機栽培にしたこと。ワインの味わいも以前よりピュアなものになっているようです。

今回のレビューは2016年のもの。旱魃が終わり、ワインが香り高くなっているとのこと。最高でハイン(ヘイン、Hayne)のジンファンデルで97点を得ています。

一つのスタイルを貫くのもワイナリーの一つの道ではありますが、ときとともに柔軟に変えていくのは、むしろそれまでのファンのことを考えると難しいのかもしれません。時を超え、レビュアーが変わり、スタイルが変わっても高評価を続けるターリーは、やはりカリフォルニアのジンファンデルの一つの頂きにあるといっていいのでしょう。

ちなみに、一時期日本への輸入が途絶えていましたが、今は入ってきています。若木のブドウを使ったジュヴナイルやエステート、オールド・ヴァイン、さらには一番高い評価を得ているハインなどが入ってきています。

若木を使ったジュヴナイルはターリーの入門的ワイン。今回の評価は89点。


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