カリフォルニアの2018年のクラッシュ・レポート(収穫量のレポート)が発表されました。例年は2月に暫定レポートが出て4月に最終報告があるのですが、今年はトランプ政権のメキシコ国境の壁問題で政府の仕事が止まり、暫定レポートなしで最終報告となりました。

過去の報告:
2017年の収穫量は2016年から微増
2年ぶりに400万トンを超えた2016年の収穫

収穫量棒グラフ
総収穫量は450万7000トンで、2013年の470万トンに次ぐ豊作でした。ワイン用のブドウで見ると428万2000トンで過去最高。3年連続の400万トン超えとなりました。

価格折れ線グラフ
価格も赤ワイン用を中心に上昇傾向にあります。赤ワイン用のブドウでは初めて1トンあたり1000ドルを超えました。日本では生食用のブドウが高く売られる傾向がありますが、米国では明らかにワイン用ブドウの方が高価です。

品種別円グラフ
品種別の収穫量ではシャルドネが依然としてトップをキープ。2017年の14.5%から1.3ポイントアップしました。カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネの差は2017年は0.3ポイントでしたが、2018年は0.7ポイントに広がっています。ただ、カベルネ・ソーヴィニヨンも増えているので、ますます2強状態が進んでいると言ったほうがいいのかもしれません。

このほかピノ・ノワールの収穫量も増えています。前年の6.2%から7.0%へと0.8ポイント上がり、順位もジンファンデルに次ぐ4位に上っています。

地域別に見るとナパのカベルネ・ソーヴィニヨンの値上がりがさらに進んでいます。1トンあたりの平均価格は7926ドルに達しました。

ソノマではカベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワールの収穫が大幅に増えました。カベルネ・ソーヴィニヨンが4万3000トンから6万トン、ピノ・ノワールが4万3000トンから5万7000トンに上がっています。ただ、ピノ・ノワールの平均価格は少し下がり3802ドルでした。