今週はジンファンデルウィークだとのことで、ジラードのジンファンデル2017を飲んでいます。

ジラードのジンファンデル、15年くらい前は毎月のように買っていた我が家の定番ワインでした。果実の芳醇さと柔らかさのあるワインで、いかにもナパらしいイメージのあるジンファンデルです。

今回久しぶりに飲んでみてもその印象は変わりません。アルコール度数は15%ありますが、柔らかなタンニンのせいか、重さはあまり感じません。レッドチェリー、レッドプラムなどの赤系の果実味にいちじくやプルーンのドライフルーツの風味、ホワイトペッパー、アメリカンオークによる柔らかな甘味があります。意外と酸は高く、それがバランスを取って飲みやすくしているのを感じました。

ソノマやロウダイあたりと比べると古木の畑はあまり残っておらず、それほどメイン品種の扱いを受けていないナパのジンファンデルですが、温暖なカリストガを中心に、美味しいものはたくさん作られています。カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると価格がだいぶ抑えられているので、ナパの赤ワインとしてはとっつきやすいのも魅力です。


ほかにもいくつかナパのジンファンデルを紹介しましょう。

フロッグズ・リープはナパの有機栽培のパイオニア。ジンファンデルはここの定番ワインといってもいいでしょう。これも柔らかな味わいで飲みやすいです。

1990年代からジンファンデルのスペシャリストとして知られているターリー。かのヘレン・ターリーの兄がオーナーでかつてはヘレンがワインメーカーだったこともあります。ヘレン・ターリーらしい濃厚で強烈な味わいで知られていましたが、近年ではよりバランスが取れた味わいに変わっています。今でもカリフォルニアのジンファンデルのトップに君臨するワイナリーの一つです。

パリスの審判で知られるシャトー・モンテリーナのジンファンデルは、筋肉質な味わい。ジンファンデルというよりもボルドー系の赤かと思うワインです。これも多くの人に知ってほしいワイン。

フランシスコ・コッポラ監督が作るジンファンデルはおじさんの名前を冠した、コッポラにとっても思い入れのあるワインです。高級系のジンファンデル。

クレーン・アッセンブリーはかの「プリズナー」を生み出したデイブ・フィニーの新しいプロジェクト。100点ワインを輩出しているベクストファー・ドクター・クレーンと元は同じ畑だった「GBクレーン」という畑を取得したことからワイナリーの名前を取っていまう。ここは1880年代のジンファンデルが残っているという貴重な畑で、そのブドウを使ったのがフラッグシップの「エル・ココ」。パーカー95点と高く評価されています。蠱惑的な味わいのワイン。
「ディサイプルズ」の方は、ナパの契約畑のブドウから、GBクレーンと似た味わいを目指して作っているワインで、こちらもパーカー93点という高い評価。

ナパのジンファンデル。ぜひ試してみてください。