ソノマで老舗のワイナリー2つがワイナリー設備を相次いで廃止しました。

先にやめたのはクロ・デュ・ボワ(Clos du Bois)。ガイザーヴィルにあるワイナリーです。1974年に設立された老舗ワイナリーですが、ワイナリーの従業員のほとんどにあたる40人程度を解雇しました。今後は他の場所でワインを作ります。

クロ・デュ・ボワは2019年に発表されたコンステレーション・ブランズからガロへの約30個のブランド売却によって売却されたワイナリーの一つ。そのまではシミ(Simi)やレーヴェンズウッド(Ravenswood)も売却されており、レーヴェンズウッドはテイスティングルームなどを閉じています。このブランド売却は独占禁止法の調査などで認可を得るまで約2年かかっており、その間にクロ・デュ・ボワの売上は大きく落ちたと報じられています。そのため、生産設備を閉じ、別の場所に集約することになったようです。

Sebastiani Winery

次いで、5月10日に生産設備をクローズすると発表したのはセバスティアーニ(Sebastiani)。ソノマのダウンタウン、プラザの近くにある人気ワイナリーです。1904年に設立された古いワイナリーです。

セバスティアーニの現在のオーナーはフォーリー(Foley)。生産設備が古く、場所の制約からリニューアルも難しいため、この場所での生産をやめて他の場所に移すことにしました。生産設備の従業員は解雇されることになります。

どちらも効率化ということで、大資本の傘下に入れば、免れないことでもあります。ただ、こうやってワイナリー設備を移してしまうと、そこにある意味がなくなっていき、地域に根ざさない単なるブランドということになってしまいそうです。