2021年にシエラ・ネバダ方面で起きたディクシー・ファイアー(Dixie Fire)。100万エーカー(約40万ヘクタール)近くを焼き尽くし、鎮火するまで3カ月以上もかかった大規模な山火事で、単独の火事としては史上最大、複合的な火事(同時多発的な火事をまとめて一つとする)を含めても史上2番めの大きさでした。
Dixie Fire

先日、この火事の原因がPG&E(パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック)の送電線にあると発表されました。強風で倒れた木が送電線に当たり、その火花から火事になったということです。2017年にソノマなどで大きな被害を出したTubbs Fireも送電線由来であり、2019年には「過去6年の山火事のうち1500件が送電線による」というデータも出ています。PG&Eは1万マイルの送電線を地中化することによって、山火事を防ぐ考えを示していますが、まだ実行には至っていません。

2017年と2018年の火事の補償によってPG&Eは連邦破産法11条の申請を発表したこともあります。2020年にこの危機からは脱したものの、山火事問題は解決には程遠い状態です。