低アルコール、糖分ゼロ、低カロリーで米国では早くも人気ブランドになったサニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ(以下ではサニーと略します)。これまでソーヴィニョン・ブラン、シャルドネとピノ・ノワールがありましたが、カベルネ・ソーヴィニヨンとロゼが追加されました。インポーターのオルカ・インターナショナルからサンプルをいただき、飲んでみました。



最近では低アルコールだけでなく、アルコール度数1%を下回る「ノンアルコール」のワインも増えてきています。その中でサニーの9%というアルコール度数は中途半端じゃないの、と思われるところもあるかもしれません。確かに、そういう考え方もあると思いますが、私が今まで試した範囲では、やっぱりノンアルコールになるとだいぶ味わいが変わってしまうんですよね。ノンアルコールの市場もあると思いますが、それはどうしてもアルコールがダメな場合に限られてしまうと(今のところは)思っています。

サニーのいいところは、実際に飲んだときに「低アルコール」とか「低カロリー」とかをほとんど意識しないこと。ワインとして普通に美味しいです。それでいて価格も2000円前後とリーズナブルな範囲です。

さて、今回のカベルネ・ソーヴィニヨンとロゼに話を戻しましょう。

まずはカベルネ・ソーヴィニヨンから。前述のようにサニーは糖分ゼロ、いわゆる残糖がありません。実は低価格なカベルネ・ソーヴィニヨンは多くの場合、残糖があります。以前、ワインに砂糖を溶かして味わいがどうなるか試したことがありますが、少量でもワインのふくよかさが大幅に増します。酸のきりっと利いたワインが好まれる白ワインでは残糖ゼロの影響はあまりないですが、カベルネ・ソーヴィニヨンでは大きなハンディとなります。

実際に飲んでみると、やはり多くのカリフォルニアのカベルネやレッド・ブレンド、特に低価格のものでよく見られるふくよかさ、ボディの厚みはあまりありません。肉に合わせるとしても牛肉よりも鶏のもも肉くらいではないでしょうか。それでも、ブラックベリーやカシスの果実味があり、それなりに凝縮感も感じられます。一般的なカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンをイメージするとだいぶ違いますが、決して悪いワインではありません。上にも書いたようにチキンステーキに合わせたい感じです。

さて、もうひとつのロゼですが、インポーターのお勧めのように白ワインと同じくらい冷やして飲みました。オレンジピールやラズベリー、ビン・チェリーの風味にきれいな酸が乗っています。これはかなり美味しいです。低アルコールをいいことにグビグビ飲んでしまいたくなるほど。

冷やして美味しいワインなので、夏に飲むのにとてもいいと思います。「映え」もあるし、ビーチとかキャンプにも合いそうです。

まだ、サニーを扱っているところがあまりないのは残念ですが、見つけたらぜひ試してみてください。



サニーのシャルドネ。ココスです。