カリフォルニア料理の先駆者であり、地産地消などのコンセプトを実証してきたのがバークレーにあるレストラン「シェ・パニーズ」。そこでワインディレクターを長年勤めてきたジョナサン・ウォータースが自転車の事故で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。

SFクロニクルなどの追悼記事では、彼のワインリストのポリシーなども書かれていました。

シェ・パニーズのワインリストは何よりもシェ・パニーズの料理に合うものが選ばれていました。例えば新鮮な野菜の風味を殺さない、そんなワインです。ですから、近隣のナパヴァレーのビッグワインが並ぶというわけではなく、トリッキーな味の自然派ワインが並ぶというわけでもありませんでした。

シェ・パニーズの代表的なワインの一つが南仏バンドールのドメーヌ・タンピエのロゼ。シェフのアリス・ウォータースが一番好んでいるワインとも言われています。同じバークレーにあるワインショップ「カーミットリンチ」が輸入しているもので、カーミットリンチのワインはシェ・パニーズのリストで大きな要素を占めています。

SFクロニクルのエスター・モブリーは「究極のシェ・パニーズ・ワインはハウス・レッドであるグリーン・アンド・レッドのジンファンデル」だとさらに述べています。

グリーン・アンド・レッドはナパのチャイルズ・ヴァレーにある小さなワイナリーで、オーナーは1960年代にUCバークレーで教えていてアリス・ウォータースと知り合い、シェ・パニーズの感化されてワイナリーを始めたとのこと。

そのジンファンデルはフレッシュな味わいで、料理を引き立てるものです。また、シェ・パニーズの地産地消のコンセプトにもマッチします。

グリーン・アンド・レッドのジンファンデルは昨年くらいから日本にも入ってきています。ビッグなジンファンデルとは一線を画した味わいで、ぜひ試してみて欲しいワインの一つです。