米国産ワイン、国内輸入は金額4位とアップ、数量は6位にダウン
カリフォルニアワイン協会が財務省貿易統計データから調べたデータによると、2021年6月から2022年5月の1年間における米国産ワインの輸入額は154億1919万9000円で、フランス、イタリア、チリに続く4位でした。1年前のデータではスペインが5位で米国が6位でしたが、順位を一つ上げました。
ただ、数量ベースではスペインとオーストラリアも下回って6位。1年前はオーストラリアをわずかに上回って5位だったので順位は一つ下がっています。
なお、今年の順位は2019年6月~2020年5月の順位と同じなので4位に返り咲いたとも言えます。
金額自体を見ると2019年6月~2020年5月が149億1100万円(10万円以下四捨五入、以下同)だったのに対し、コロナ禍が始まった2020年6月~2021年5月が121億5900万円と大幅に落ちており、2021年6月~2022年5月はコロナ前の金額よりも上がったことになります。
数量ベースでみると2年前の1503万リットルから1年前は1273万リットルと急減、今回は1306万リットルと1年前は上回っていますが、2年前には及んでいません。コロナ禍の副作用として船舶による流通の問題、いわゆるコンテナゲドンが起こっていることはこのブログでも何回か解説しています。カリフォルニアワイン協会によると2022年に入ってからは輸入量が急増しているとのことですが、全体ではそれほど伸びていないということで「2021年中の輸入が大変厳しかったことがうかがえる」としています。
また、1リットル当たりの輸入額は1181円と、この3年で初めて1000円を超えました。1000円を超えているのは後はフランスの1951円とニュージーランドの1006円だけですから、米国産ワインはかなり高級側にシフトしていることになります。
これらのデータは米国産ワイン全体のものですが、カリフォルニアワインは輸入の約95%を占めていますので、カリフォルニアワインの輸入の現状もほぼこの通りと考えていいでしょう。