ナパのオーパス・ワンが2020年のオーパス・ワンを発売しないと発表しました。

2020年は「グラス・ファイアー」と呼ばれる山火事が9月27日に発生、ナパとソノマの間を煙が覆いました。約1カ月燃え続け、焼失面積は273平方キロに達しました。焼け落ちた建物も1500を超え、その中には三つ星レストラン「メドウッド」もありました。

白ワイン用のブドウの収穫は概ね9月中に終わりますが、赤ワイン、特にカベルネ・ソーヴィニヨンはちょうど収穫の真っ只中でした。結局ブドの実が煙に「汚染」されてしまったということになり、多くのワイナリーが発売をやめています。オーパス・ワンの収穫は、例年9月中旬から10月中旬あるいは下旬まで1カ月強かけて行われますが、2020年は火事の前に収穫できたブドウはわずかであり、できたワインもごく少量であることから、販売をやめました。

オーパス・ワン
オーパス・ワン

2024年9月に2021年のワインがリリースされるまでは、ワイナリーに予備で置いていた2018年と2019年のオーパス・ワンを出荷して需要に応えます。

既にシェーファーやコルギンなど、いくつものワイナリーが2020年のワイン、特に赤ワインを作るのをやめると発表しています。そういう意味ではオーパス・ワンがやめるというのも驚きはそれほどなく、発表時期が今になったのはなぜなのかが気になるていどです。

一方で、ハーランなどは2020年のワインを出す予定ですし、全部のワイナリーが2020年をやめたわけではありません。品質が非常に高いものもちゃんとあるようです。

オーパス・ワンがスキップしたことで「2020年のナパはダメ」なんて、決めつけないようにしましょうね。