SFクロニクルに「なぜ、ソノマの最高のワイナリーの1つがワインを作ったことのないワインメーカーを雇ったのか」という記事が出ていました。どういうことかというと、ハーシュ・ヴィンヤーズのオーナーであるジャスミン・ハーシュが自らワインメーカーになったという話でした。2019年のヴィンテージからというからもう3ヴィンテージ作っています。

ハーシュはこれまでロス・コブを含め、優秀なワインメーカーを雇ってきましたが、5年くらいでやめてしまうことが続いていたそうです。2018年に前のワインメーカーがやめた後、ほかのワインメーカーを探すのをやめてジャスミン自身がワインメーカーになる決意をしました。

その理由はハーシュ・ヴィンヤーズの畑の複雑さです。ハーシュのプロパティは1000エーカー(約4平方キロ)もありますが、うちブドウが植わっているのはわずか72エーカー。面積は少ないですが、サンアンドレアス断層の上にあるため、土壌タイプは多く、これを60区画に分けて管理しています。それぞれの区画の特徴を学ぶのが大変で、数年でワインメーカーが交代してしまうのだと、やっとわかってきたくらいで代わってしまうような形になってしまいます。そこで彼女自身がワインを作ることにしたわけです。

とはいえ、ワインメーカーとしては1から勉強です。幸いなことに、ジャスミン・ハーシュのパートナーは、SFクロニクルのワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたことがあるクルーズワインのマイケル・クルーズであり、彼が教え込む形で徐々に勉強していったそうです。

彼女がワインメーカーになってから2つの新しいワインを始めました。1つは「Maritime」というピノ・ノワール。かつてWilliams-Selyemが使っていたブロックのワインだそうです。もう1つはロゼ。プロバンス風の薄いロゼではなく、濃厚で風味豊かなタイプだとのこと。

彼女のワイン、期待したいものです。