今年、都光が輸入を始めたサンタ・バーバラのワイナリー「プレスキール(Presquil)」。セールスのディレクターであるトニー・チャ氏が来日してソムリエ協会でセミナーを行い、私は通訳として参加させていただきました。ワインの試飲はちゃんとできておりませんが、ワイナリーの紹介をしておきたいと思います。

プレスキール

プレスキールはルイジアナ州出身のマーフィー家が2007年にサンタ・バーバラのサンタ・マリア・ヴァレーに設立したワイナリー。小高い斜面に、シャルドネとピノ・ノワールなど7種類のブドウを植えています。栽培ではSIPというサスティナビリティ―の認証を得ています。また、直近ではサンタ・リタ・ヒルズの銘醸畑サンフォード&ベネディクトの隣に土地を取得。シャルドネとピノ・ノワールを植えています。このほか、アボカドを育てていたり、ワイナリーにホテルを作ったりなど、手広く活動しています。

ワインメーカーは南アフリカ出身のディエター・クロンジェ。2015年からはブルゴーニュのドメーヌ・デュジャックのジェレミー・セイスがコンサルタントとして参画しています。

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現在のワインのラインアップは10種類強。国内にはこのうち8種類が輸入されています。
・プレスキール サンタ・バーバラ・カウンティ ピノ・ノワール 2023 希望小売価格5,000円+税
・プレスキール サンタ・バーバラ・カウンティ シャルドネ 2023 希望小売価格4,700円+税
・プレスキール・ヴィンヤード ガメイ 2024 希望小売価格6,500円+税
・プレスキール・ヴィンヤード アリゴテ 2023 希望小売価格7,000円+税
・プレスキール・ヴィンヤード ピノ・ノワール 2023 希望小売価格11,000円+税
・プレスキール・ヴィンヤード シャルドネ 2023 希望小売価格8,800円+税
・サンフォード&ベネディクト・ヴィンヤード ピノ・ノワール 2021 希望小売価格13,500円+税
・サンフォード&ベネディクト・ヴィンヤード シャルドネ 2021 希望小売価格10,000円+税

下がサンタ・バーバラ・カウンティ・シリーズで、ここのエントリー・ライン。上が単一畑シリーズでフラッグシップになります。

サンタ・バーバラ・カウンティ・シリーズはシャルドネとピノ・ノワール、ソーヴィニョン・ブラン、シラーでフレッシュで日常的に飲むワインを目指しています(ソーヴィニョン・ブラン、シラーは未輸入)。また、ワインには自社畑のブドウも結構使われています。エントリー版といっても品質はかなり高いです。

単一畑シリーズはテロワールを表現するワイン。自社畑のほか、サンタ・リタ・ヒルズのサンフォード&ベネディクトのシャルドネとピノ・ノワールもあります。同じシャルドネ、ピノ・ノワールでも自社畑のものは軽やかさがありエレガントなのに対し、サンフォード&ベネディクトはがっしりとストラクチャーのあるワインになっており、色合いもかなり異なります。醸造はほぼ同じであり、まさにテロワールが反映されたワインです。

シャルドネとピノ・ノワール以外では自社畑のアリゴテとガメイも輸入されています。中でも受講者の関心が高かったのがガメイでした。当初は軽いスタイルのワインを目指してカルボニック・マセレーションも使っていましたが、かなり品質の高いガメイができるため、クリュ・ボージョレタイプのワインに変えたとのことでした。ラベルが軽いタッチなのは当初のコンセプトの名残だとか
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プレスキールのワイン、現在は都光のリカーショップである「リカーマウンテン」や、楽天の「セラー専科」「CAVE de L NAOTAKA」などで販売されています。今後は他のショップにも広げていく予定です。

まずは、リーズナブルな価格のサンタ・バーバラ・カウンティものから試していただきたいと思います。

なお、通訳のできについては、ブルゴーニュの生産者の名前がいくつか聞き取れないところがあり、反省しております(きっと聞いている人たちの方が分かっていたでしょう)。質疑応答が活発にあり、それはすごく良かったと思います。