若いカチカチに硬いワインを一瞬にして熟成したまろやかな味にする――そういった製品は以前から出ては消え,出ては消えしてきました。私もかつて話題になったデキャンティング・ポアラーで注いだワインを飲んだことがありますが,一流ワインがピンと来ない味になってしまい,ちょっと納得できるレベルではないように思いました。

ところが,昨年から出てきた新世代の「ワイン・エアレーター」は一味違うようです。例えば,その代表であるVinturiのWine Aerator。Amazon.comで見ると244人のレビューの中でほぼ8割の194人が五つ星を付けています。三つ星以下はわずか9人。この大成功に触発されてか,対抗製品が次々と登場しているのも新しい動きです。

Wine Accessories: The Aerator Shoot Out | Enobytes Wine Blogではそういった新世代ワイン・エアレーター5種(Respirer, Soiree, Spinwine, Versovino, Vinturi.)に「時間」を加えた6種がガチンコ対決しています。

テストの方法は,コントロールとランダムの2種。コントロールではワイン1本はグラスに注いで1時間半置き(これが「時間」),それから他のエアレーターで注いだもの5種とをテイスター二人が飲み比べました。ランダムはレストランやテイスティング・ルームでボトルから普通に注いだばかりのワインとエアレーターを使ったワインを不特定多数の人に比べてもらいます。

その結果,一番良かったのは……「時間」。馬鹿にしているのかという結果ですが,新世代と言えどもやはり自然の熟成にはかなわないということでしょう。五つのエアレーターの中ではSoireeが無難な選択。ResperieはSoireeよりも熟成力は強く,お金に余裕があるならSoireeと両方買うのが一番,とのこと。Vinturiはこれに続く結果でSpinwineとVersovinoは熟成力がやや弱かったとのことです。

最後に,五つのビデオを貼っておきます。Resperie,Soiree,Vinturiは同じ人がやっていてなかなか面白いです。








VersoVinoは貼りこめなかったのでリンク

日本で売っているのはVinturiだけのようです。