ナパのセントヘレナにTudalというワイナリがあります。私は訪問したことがありますが,ほったて小屋のような小さなワイナリで,ブドウの圧搾機なども旧式のものを使っていました。Cabernet Sauvignonを中心とする畑は,フィロキセラにやられておらず,接木せずに使っているという話を,がんこおやじを絵に描いたようなオーナー,故Arnold Tudal氏からうかがいました。そのTudalが世代交代でワイナリを刷新しているそうです(Tudal Winery revamps | Napa Valley Wine Blog)。

その中心となるのがArnoldの息子であるJohn Tudal。まず,ワインメーカーとしてKirk Vengeを雇いました。彼は自身のVenge Vineyardsのほか,いくつかのワイナリでワインメーカーを努める人気ワインメーカーのひとり。フルボディのワインを好みとしており,これまでのTudalとはちがった方向性が出てくるようです。また,広報を強化するためAlan Goldfarbを雇いました。Alan GoldfarbはSt. Helana Starのライターとしても知られるナパ・ヴァレーでは有名人です。また,テイスティング・ルーム担当としてはDoug Eiseleという人を雇っています。

今後の強化としては寿命が尽きかけているCabernet Sauvignonの植替えがまず第一だそうです。当面は購入したブドウでワインを作ることになるため,その選定をしている段階だとか。

Tudal,古くて地味なワイナリでしたが,それなりの味があっただけに,今度の刷新がどこでもあるようなワイナリにすることでないことを望みたいと思います。