夏が近づいてきたせいか,このところ紹介したいワインもあまり見つからなかったのですが,中には紹介したくても売り切れてしまうものもあり,今回はそのようなワインの中からRoarと先日も書いたCaleraの新単一畑de VILLERS(ド・ヴィリエ)を紹介しておきます。

Santa Lucia Highlandsといえば「Pisoni」の畑が有名ですが,それと並び立つのが「Garys'」「Rosella's」の二つの畑。PisoniのオーナーであるGary Pisoniには幼馴染の友人,Gary Franscioniがおり,その二人のGaryが共同所有するのがGarys'(アポストロフィがsの後ろにあるのはGaryが二人だから),Franscioniが所有して,彼の奥さんの名前を付けているのがRosella'sです。Garys'はPisoniと同じぶどうの樹(Gary Pisoniがブルゴーニュから持ち込んだと言われている)ピノ・ノワールを植え,Rosella'sには同じブドウのほか,Dijonクローンと呼ばれる種類のものもいくつか植わっています。

このGary FranscioniのワイナリがRoar。両畑の「本家」的なワイナリであり2007年のGarys' Pinot NoirがWine Advocate誌で96点など,この両畑のワインの中でも高い評価をえています。ワインメーカーは当初はSiduriのAdam Leeが兼ねていましたが現在はAugust WestのワインメーカーでもあるEd Kurtzman。

前置きが長くなりましたが,このほどtakuyaさんのilovecalwineがRoarの正式輸入を始めたということと,でももうほとんど売り切れだよ,というのが今日紹介するワイン。今回は単一畑ではなくSanta Lucia Highlands名義のもの。これでさえ,Wine Advocate誌で2003~2006年までいずれも90点以上という高評価を得ています。今回は柳屋に入荷していますが,ワイナリで売り切れている人気ワインでもあり全部で5ケースしか今回の割り当てはなかったそうで,おそらくこれが売り切れたら秋まで次はないでしょう。値段も割とこなれています。

もう一つは,早くも「見つけたら買っとけ」状態になりそうなCaleraの新単一畑de VILLIERS。その前にデビューしたRyanと比べて,①畑の位置がJensenなど古い単一畑のそば,②Ryanより樹齢が古くタンニンが強いというのが初リリースが遅くなった理由らしい,③単一畑中では一番安い,④生産量少ない,とマニアが喜びそうなパラメータがそろっています。今日はセット物でなく売っているところを見つけたので紹介しておきます。

どちらも今日明日には売り切れそうなワインなのでお早めにどうぞ。