カルトワインブームの立役者だったHelen TurleyやHeidi Peterson Barrett,より最近ではMerry EdwardsやSea Smokeを有名にしたKris Curranなど,今では女性のワインメーカーは珍しくありませんが,20~30年前までは,女性がワイン造りに携わるのは稀でした。

そういう時代から道を切り開いてきた女性たちへのインタビューをまとめたのが「Women of the Vine」という本で,これをベースにしたサイトもあります。

まだ3分の1くらいを読んだところなのですが,一回で紹介するのはもったいないので,何回かに分けて書きたいと思います(単に英語だと読むのが遅いというのもあります)。

ここまで登場したのは
Milla Handley (Handley Cellars)
Kristin Belair (Honig)
Amelia Ceja (Ceja Vineyards)
Andrea Immer Robinson (Master Sommelier)
Gina Gallo (Gallo)
Marketta Fourmeaux (Chateau Potelle)

この中で有名さで言うとGalloの広告塔でもあるGina Galloがダントツでしょうけれども,ストーリーの面白さではAmelia Cejaが一番でした。メキシコ移民の彼女は同じメキシコ移民の夫と初のメキシコ人オーナーであるワイナリを作りました。

彼女は子供の頃から将来の夫となったPedroらとブドウの収穫の手伝いなどをしていたのですが,次のようなエピソードがあったそうです。
We were picking, and I remember tasting a cluster of merlot grapes. I was transformed. Table grapes are so boring because there's not those fabulous flavors that you find in the grapes that are used for wines. I remember a perfectly mature cluster of merlot grapes that I tasted. They were so succulent. I immediately recognized that they were different. If you bit into the seeds, there were bitterness and astringency, but if you just gently pressed it in your mouth, it was the most wonderful, flavorful juice, which I'd never tasted in any other grape. That instant was the epiphany. And the same thing happened to Pedro and Armando, who are now my partners.


ちょっと引用長くなりましたが,これはすごく分かるなあという気がしました。この素晴らしい瞬間の記憶を持つことがおいしいワインを作ることにつながるような。この人の作るワインを飲んでみたいという気になりました。