2番目の感想はChateau PotelleのMarketta Fourmeauxの話です。前回紹介したAmelia CejaがいうなればAmerican Dreamを実現した話だったのに対し,こちらもまた一時は破産寸前のところからワイナリを立ち上げました。

とはいえ,フランス出身でINAOの審査員でもあり,夫のJean=Noelと三つの会社を経営していたのですから,元々はかなり余裕のある暮らしだったのでしょう。彼女と夫はINAOの依頼で米国ワインの現状を探る密偵として6カ月カリフォルニアに滞在し,結局はミイラ取りがミイラになって自らカリフォルニアでワインを作ることになりました。

しかし,ネゴシアン的なビジネスを狙ったことが大外れし,一時は破産寸前に。そこからなんとか畑を手に入れChateau Potelleを作りました。エレガントなジンファンデルという,フランスはもちろんカリフォルニアにも稀だったジャンルで成功を収めたものの,夫とは離婚という苦い目も味わっています。

本に書かれたのはここまでですが,その後2007年には結局Chateau Potelleを人手に渡すことになり,Marketta Winery & Vineyardsというワイナリを単独オーナーとして立ち上げることになりました。今ではそこでボルドーブレンドの赤とSauvignon Blancを作っています。