Sine Qua Non(シン・クワ・ノン)は米国のワイナリの中でも孤高の存在です。ロスアンゼルス近郊のVenturaという街にワイナリを構え、異常なほどのこだわりを持ってワインを作っています。これまでWine Advocate誌で得た100点ワインの数が13というのはハーラン+ボンドの9本を超えて圧倒的な多さです。

シン・クワ・ノンには毎年ワインの名前やラベルを変えるという特徴もあるのですが、その中でもデザートワインMr. Kのシリーズだけは別扱い。これはシン・クワ・ノンのオーナーであるマンフレッド・クランクルとアロイス・クレイチャーという人との共同プロジェクトだったのです。

Mr. Kにはシャルドネをベースにしたノーブルマン、セミヨンをベースにしたストローマンなどがあります。Mr. Kの中でも100点を2回取っていますが、残念ながらアロイス・クレイチャー氏が亡くなったことで2006年を最後に作られなくなってしまいました。

今回は、そのMr. Kの2002年のノーブルマン。Wine Advocate誌で94点というのはこのシリーズの中ではそれほど高い方ではありませんが、それでも十分なレベルです。米国では100ドル以上が当たり前ですが8280円というのは激安。ワイナリ価格の85ドルを実質上回っています。デザートワイン、あまり飲む機会はないかもしれませんが、これは抑えておいた方がいいワインです。