カリフォルニアワインの台頭期を支えたパイオニア2人が相次いで亡くなりました。シルバー・オーク(Silver Oak)のレイモンド・ダンカン、シュグ(Schug)のウォルター・シュグです(Raymond Duncan, Cofounder of Napa Wine Producers Silver Oak and Twomey Cellars, Dies at 84 | News | News & Features | Wine SpectatorSonoma winemaker Walter Schug, pioneer of pinot noir, | The Press Democrat)。

レイモンド・ダンカンは10月9日、コロラド州デンバーの自宅で亡くなりました。84歳でした。

彼はスポッツウッドを創設したノヴァック夫妻と大学時代の友人で、その招きによって1972年にナパを訪れました。すぐにいくつかの土地を買い、ワインメーカーのジャスティン・メイヤーと出会ってシルバー・オークを設立。ナパのオークヴィルとソノマのアレキサンダー・ヴァレーでカベルネ・ソーヴィニヨンを作り始めました。熟成にアメリカン・オークの樽を使った独特のスタイルは米国内で非常に人気が高く、毎年のようにレストランにおける一番人気のワインとなりました。「Life is a Cabernet!」という標語でも知られています。
シルバー・オーク
1999年にはトゥーミー・セラーズ(Twomey Cellars)を設立。メルローやピノ・ノワールなどに手を広げました。

ウォルター・シュグは10月10日、ソノマの自宅で亡くなりました。80歳でした。
ウォルター・シュグ

ドイツからの1950年台にカリフォルニアに移り住んだウォルターは当初ガロで、その後はジョセフ・フェルプスでワインメーカーとして働きました。ジョセフ・フェルプスのフラグシップであるインシグニアを最初に作ったのも彼でした。後にメリテージと呼ばれるようになったカベルネ系ブレンドの最初のものでした。

その後独立してソノマのカーネロスにシュグを設立。ピノ・ノワールのパイオニアとして活躍しました。

お二人のご冥福をお祈りします。