ジンファンデルの名門といえば、かつては3Rとか4Rと言われたワイナリーがありましたが、今でもその中で元気なのはリッジだけと言っていいでしょう。その後90年代末のカルトワインブームと同調して濃厚なジンファンデルで独自の地位を築いたのがターリー(Turley)です。

今のワインメーカーであるティーガン・パサラクアに代わってからは、かつての濃厚スタイルからバランスの取れたワインに変貌を遂げていますが、高評価を続けていることや古木の畑を中心に数十の単一畑ワインを作り続けているのはすごいことです。

古木の畑は生産性が低く、また樹齢や病気などによって畑の一部の植え替えがよぎなくされることもあります。ターリーの入門的位置づけになるジュヴナイルはそういった若木のブドウで作ったワイン。これも古木の畑を守っていくために重要なワインなのです。

2017年のジュヴナイルはスペクテーター92点、ワイン・アドヴォケイト91+、ヴィナスで89点という高評価。点が低く思えるヴィナスでも「リッチで品種の特性がよく出ており、とにかくおいしい」と表現しており、古木の複雑さはないにしろ、とてもいいワインであることが伺えます。