英デカンター誌のベスト・イン・ショーにトレフェッセンのカベルネ
」で紹介したように、トレフェッセンのカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネが今年、英デカンター誌で非常に高く評価されました。

先日、トレフェッセンの他のワインも試飲する機会がありましたが、その中でも気に入ったワインが2つありました。一つはカベルネ・フラン 2017、もう一つはドラゴンズ・トゥース 2017です。

カベルネ・フランはナパでも珍しいカベルネ・フラン100%のワイン。ドラゴンズ・トゥースはマルベックが54%で中心的存在というさらに珍しいワイン。カベルネ・ソーヴィニヨン25%にプティ・ヴェルドが16%入っているのも相当ユニーク。残り5%はメルローです。

カベルネ・フランはいかにもフランらしい青っぽい味わいを持ったもの。ナパの最高級のカベルネ・フランでは青っぽさを感じないものも多いですが、これはあえてフランっぽさを出しているのがいい感じです。カベルネ・ソーヴィニヨンより軽やかさがあり、きれいな果実味と相まって美味しいです。

ドラゴンズ・トゥースは逆に重厚感にあふれています。濃厚でパワフル、タンニンもしっかりしています。トレフェッセンはカベルネ・ソーヴィニヨンもどちらかというとエレガントな作りですから、このワイナリーでは随一といっていいほどのパワフルタイプです。

トレフェッセンはナパのオーク・ノールにあります。ハイウェイ29沿いにワイナリーがあり、その周りを取り囲む400エーカーの「メイン・ランチ」とマヤカマスの山の方にある40エーカーの「ヒルスプリング」の2つの自社畑ですべてのワインのブドウを作っています。メイン・ランチには9つの品種。ヒルスプリングにはボルドー系の5品種が植わっています。

オーク・ノールはカーネロスの北、ヨントヴィルの南でナパの中では比較的冷涼なところ。メイン・ランチは20もの土壌に分かれており、それぞれに合った品種を植え、収穫時期を変えることで、一つの畑で様々な品種をうまく育てることに成功しています。ナパの中では比較的価格も抑えられていますから、ぜひ多くの人に飲んでほしいワインです。



ドラゴンズ・トゥースは上記のテイスティングとはヴィンテージが異なります。


デカンターで最高の賞を取ったのはこちらです。