恒例のワイン・スペクテーター年間トップ100が発表されました。

トップ10

トップ10は上記のようになています。カリフォルニアからはカベルネ系ばかり3本が入りました。1位にドミナス、3位にハイツのマーサズと、1980年代からトップ級を続けているワインが入りました。昨年一昨年はマヤカマスが上位に入りましたし、クラシックなスタイルのカベルネ・ソーヴィニヨンが復権しているということでしょうか。

とはいえ、ドミナスやハイツのような名声を確立して一定のファンがいるワイナリーが上位に来るのは、ちょっと面白みには欠けるような気もします。

この中でちょっと目を引いたのが9位に入ったサルベストリン。ドクター・クレーン・ヴィンヤードというのは1859年にドクター・ジョージ・ベルドン・クレーンという人が最初に植樹した畑の地所を引き継いだ名前です(なお、当時のブドウは数年で枯れてしまったと記録にあります)。ベクストファー・ドクター・クレーンが有名ですが、そのすぐ近くの畑です。

マップ
上の写真で緑色のところがベクストファー・ドクター・クレーン、茶色のところがサルベストリンのドクター・クレーンです。

これほどの土地で今どきカベルネ・ソーヴィニヨンが80ドルは安いです。

ちなみに日本にも以前は輸入されていたことがあったそうです。

11位以下では昨年トップ10に入ったオーベールが11位(イーストサイド・シャルドネ2019)。リッジのガイザーヴィル2019が24位、オレゴンのイヴニング・ランド シャルドネ2018が27位、スリー・スティックスのピノ・ノワール プライス・ファミリー・エステート2019が28位あたりが目についたところです。

該当するヴィンテージが日本に同じタイミングで入ることはあまりないのがちょっと残念なところでもあります。ドミナスは近年どんどん入手しにくくなっている感じがあり、これでますます入らなくなりそうな気がします。