セミナーやディナーのレポートは何とか書いていましたが、多忙で試飲会のレポートがずいぶん置いてきぼりになっていました。ようやく9月の試飲会から手を付けていきます。

JALUXの試飲会ではフランスなどのワインも数多く出ていましたが、アイテム数が多いため、カリフォルニア中心に試飲してきました。


まずはオー・ボン・クリマのピノ・ノワール ノックス・アレキサンダー2020(11500円)とイザベル2021(11500円)です。なお、オー・ボン・クリマはJALUXのほかに中川ワインも輸入しています。日本向け独自の製品だと「ツバキラベル」がJALUXで「ミッションラベル」が中川ワインになります。ノックスやイザベルはどちらも販売しています。ノックスはエレガントですが、ストラクチャーもありバランスのいいワイン。イザベルは酸高くきれいな味わい。


ハーシュ(Hirsch)のピノ・ノワールからサンアンドレアス・フォルト2021(16000円)、ウエストリッジ2018年(16000円)、リザーブ・エステート2018(16000円)。サンアンドレアス・フォルトは全房発酵ぽい複雑さがあります(全房比率は12%)。ウエストリッジ2018(1万6000円)は果実のチャーミングさが印象的。リザーブエステート(2018年、16000円)は熟成向けの落ち着いた味わい。タイプは違いますが甲乙つけがたいできです。


ハーシュも良かったですが、それを超えてすばらしかったのがデュモルのピノ・ノワール。ハイランド・ディバイド2020(16500円)はデュモルの中ではエントリー的な位置付け。ストラクチャーのあるピノ・ノワールでした。フィン(Finn)2020(23000円)はスムーズでエレガント。この日のベストワインでした。ライアン(Ryan)2021(23000円)は、非常に複雑な味わい。これもすばらしい。


クロデュヴァルのナパヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン2021(8300円)はバランスよくエレガントよりのカベルネ・ソーヴィニヨン。クラシックな味わい。リヴァイアサン2021(9600円)は複雑で熟成させたいワイン。どちらも万円切りとしては素晴らしいクオリティ。


デュモルがナパのクームズヴィルのメテオール(Meteor)ヴィンヤードのブドウで造るワイン。2019年で33000円。酸が豊かで複雑な味わい。


ダラヴァレのコリナ2019(22000円)。若木のブドウを中心にしたダラヴァレの中ではエントリー的なワイン。エレガントでうまみあって美味しい。


ダラ・ヴァレがイタリアのオルネライアと共同で作るDVO2020(55000円)。複雑ですが柔らかさのある味わい。


白に移ります。タリー(Talley)のビショップス・ピーク シャルドネ2022(3800円)はタリーのエントリー的なシャルドネ。冷涼なSLOコースト産だけあり、酸高くきれいで冷涼感があふれています。


もう一つタリーからエステートのシャルドネ(5300円)。これも酸高く、うまみのあるワイン。


オー・ボン・クリマのヒルデガード2020(6500円)はピノ・グリとピノ・ブラン、アリゴテをブレンドしたワイン。2年間の樽熟成を経てから出荷されています。複雑でうま味ありとても美味しい。6500円は破格です。


タリーのローズマリー・ヴィンヤード シャルドネ2020(11500円)はこの日の白のハイライト。ほどよい樽感ときれいな酸があり複雑なワイン。


マイケル・ポザーンのアナベラ・プラティナム オークヴィル カベルネ・ソーヴィニヨン2020(5800円)はコスパがすばらしい。複雑でストラクチャーがあります。通常のナパヴァレーのカベルネソーヴィニヨンが5200円で、これも悪くはないですが、600円の価格差ならだんぜんこちらを選びます。


トゥーミーのピノ・ノワール ロシアンリバー・ヴァレー2020(9800円)はややリッチ系のピノ・ノワール。果実感たっぷりで美味しい。


最後もタリーです。タリーのエステートピノ・ノワール2020(6600円)。コスパが素晴らしいです。うまみにリッチ感があります。