2024年のカリフォルニアのヴィンテージ、早い収穫でエレガントな仕上がりに
2024年のカリフォルニアのワイン用ブドウ収穫は、収穫量は若干少な目になりそうなものの品質は上々でした。2023年は1年を通して涼しく、平年より3週間も遅い収穫になりましたが、2024年は比較的気温が高く早い収穫になりました。とはいえ、暑いだけのヴィンテージではなく、地域によっては9月に入って涼しい期間が入ったことでブドウが熟しすぎず、エレガントな仕上がりになったといいます。また、10月初旬に熱波が来たことで、9月中に収穫を終えたワイナリーが多いようです。
ナパのダックホーンのルネ・アリー醸造担当副社長は「美しい深い色のカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローが、凝縮した果実味、ふわふわのタンニン、鮮やかな酸味を伴って育っています。このヴィンテージはピラジンがほとんどなく、暑さを乗り切るのに役立ちました」と語っています。
同じくナパのスポッツウッドのワインメーカー兼ヴィンヤード・マネージャーのアロン・ワインカウフは「果実の特徴は素晴らしいです。私たちが望んでいた熟成度を達成し、ヴィンテージに大きな影響を残しかねない過熟の特徴を避けることができたと思います」と語っています。
ソノマでは、8月下旬から9月上旬に熱波が訪れましたが、ピノ・ノワールとシャルドネの生育は良好でした。「タンク容量や脱水症状などを心配し始めたちょうどその時、天候が急激に涼しくなったのです。そのため、ピノ・ノワールとシャルドネが樹上で回復し、水分を吸収して熟成を終え、均一かつ安定したペースで収穫できる2週間の猶予ができました。全体的に本当に素晴らしい品質です」とマクロスティのハイディ・ブリゲンハーゲン氏は語っています。
モントレーは比較的暑いヴィンテージで、シャイド・ファミリーのハイディ・シャイド副社長は「白ワインでは、優れた品種特性、強い芳香、バランスのとれた酸味が見られます。ピノ・ノワールが際立っており、複雑な味わいと酸味が印象的です」とのこと。
一方、パソ・ロブレスは春の霜と8月の高温で収穫量は減少しましたが、品質は上々でした。