米国と日本とで実売価格が逆転しているSea Smoke。2004年ヴィンテージまではBotella,Southing,Tenと3種入荷していましたが,2005年はこれまでのところSouthingしか日本市場では見かけていません。米国内の需要が大きいので出荷が絞られたのでしょうか。価格は昨年並み。評価はWine SpectatorとInternational Wine Cellarsでいずれも90点台です。ちなみにWassy'sには大人気だった2004が残っています。これは本当にお買い得かつ貴重かも。
人気がないらしいジンファンデルですが,比較的安価でまあまあの品質のものが手に入りやすいという意味では,割と重宝する品種だと思います。これもその1本。Ravenswood(カタカナ表記はレイヴェンズウッド,レーヴェンズウッドなど)のLodiは同ワイナリがCountyシリーズと呼ぶ中級レベルのもの。別ヴィンテージものは飲んだことがありますが,スパイスと甘み,酸味のバランスがよく,飲みやすくておいしいワインでした。ワイナリ価格15ドルで,リテールでは11ドルくらいでもありますが,税抜き1000円台は健闘している価格でしょう。
一つ目は昨年も安く売られたロドニー・ストロングのシンメトリー。ワイナリ価格が55ドルで米国の小売価格でも40ドル台。それが3000円前後なので激安と言ってもいいでしょう。
二つ目はニュートンのカベルネ・アンフィルタード2002。ワイナリ価格は60ドルですが,米国の小売価格は40ドル程度と米国でもまあまあ安いです。日本では4000円前後と,為替などを考えたらもっと安くなっています。Wine Advocate誌91点,Wine Enthusiast誌92点と評論家の評価も高いです。パーカーは「the wine reveals plum, anise, and underbrush notes in the mouth, good acidity, firm tannin, but loads of concentration as well as impressive complexity」と書いています。
ただ,柳屋の
ちょっと脱線しましたが,三つ目は同じNewtonのザ・パズル。ニュートンのフラグシップのボルドー・ブレンドで,ブレンド比率は毎年変わります。2002年は35%Cabernet Franc,33%Cabernet Sauvignon,23%Merlot,9%Petit Verdot。Wine Advocate誌では93点という高評価です。パーカーは「This tannic, full-bodied, structured 2002...is easily the equivalent of a top-notch second or third-growth Bordeaux.」と書いています。これはワイナリ価格75ドルですが,米国でも45ドルくらいで売っているところがあります。5696円は評価と合わせて考えたら十分お買い得でしょう。
二つ目はニュートンのカベルネ・アンフィルタード2002。ワイナリ価格は60ドルですが,米国の小売価格は40ドル程度と米国でもまあまあ安いです。日本では4000円前後と,為替などを考えたらもっと安くなっています。Wine Advocate誌91点,Wine Enthusiast誌92点と評論家の評価も高いです。パーカーは「the wine reveals plum, anise, and underbrush notes in the mouth, good acidity, firm tannin, but loads of concentration as well as impressive complexity」と書いています。
ただ,柳屋の
そして考えてみてください。パーカー氏は今作品に【91点】をつけましたが、それはあくまで$60での話。今回の税別3,980円を$換算すれば$36ほどになるでしょうか。果たして氏がこのワインを$36と捉えた時、一体どれほどのスコアが与えられていたのか…。というコメントはいかがなものか。パーカーは価格やワイナリ名はレイティングに反映していないと明記しているので。柳屋だけにケチを付けるのではありませんが,日本のワインショップにはこうした「足元の甘さ」がときどき見られるのが残念なことです。
ちょっと脱線しましたが,三つ目は同じNewtonのザ・パズル。ニュートンのフラグシップのボルドー・ブレンドで,ブレンド比率は毎年変わります。2002年は35%Cabernet Franc,33%Cabernet Sauvignon,23%Merlot,9%Petit Verdot。Wine Advocate誌では93点という高評価です。パーカーは「This tannic, full-bodied, structured 2002...is easily the equivalent of a top-notch second or third-growth Bordeaux.」と書いています。これはワイナリ価格75ドルですが,米国でも45ドルくらいで売っているところがあります。5696円は評価と合わせて考えたら十分お買い得でしょう。
この季節は,どうしてもワインの紹介に偏りがちになってしまいます。それだけショップ側も力を入れる時期だからというのもありますが。
ソノマのRussian River ValleyにあるMuellerのPinot Noir Emily's Cuvee 2003は2006年のWine Spectator誌54位。同誌で93点を得ています。ワイナリ価格で40ドルするので4980円はお買い得でしょう。
それから今年2位のリッジのシャルドネは柳屋に再入荷していました。
ソノマのRussian River ValleyにあるMuellerのPinot Noir Emily's Cuvee 2003は2006年のWine Spectator誌54位。同誌で93点を得ています。ワイナリ価格で40ドルするので4980円はお買い得でしょう。
それから今年2位のリッジのシャルドネは柳屋に再入荷していました。
お買い得ワインの紹介ばかり続いてすみませんが,柳屋でCargasacchiのSanta Rita Hillsが入っています。Cargasacchi(カーガサキなのか,カルガサキなのか,カルガサッキなのか,はたまたカーガサッキか,それともカガサッキなのかカタカナで書くのは結構悩ましいです)といえば,Santa Rita Hillsでも有名な畑であり,オーナーのPeter Cargasacchiは,質へのこだわりを強く持つ生産者として知られています。そこが満を持して作るワインです。今回は単一畑ではなくSanta Rita Hills。ワイナリ価格44ドルが5980円というのは,Webページに書いているように,かなりがんばった結果なのでしょう。それは素直に評価したいと思います。
1990年代にはカリフォルニアのピノとして高く評価されていたのはKistler,Marcassinのほか,Rochioli,Delinger,Williams-Selyemくらいでした。その,Williams-Selyemの1995年のヴィンテージのものです。Russian River Valley,Olivet Lane,Sonoma Coastいずれも1万7800円(税抜き)。
先日紹介した各サイトで調べると,Wine-SearcherとGoogle Product Searchは二つしか出なかったものの,Vinquireは10件ほど,WineZapは20件近くも出てきました。意外にWineZapが健闘しています(一番在庫が多いVinoQuestが入っているかどうかの違いだけという気もしますが)。値段は安いところでRussian River Valley,Sonoma Coastだと90ドル,Olivet Laneは115ドルです。200ドル以上のところも多いので,この値段は悪くないと思います。
先日紹介した各サイトで調べると,Wine-SearcherとGoogle Product Searchは二つしか出なかったものの,Vinquireは10件ほど,WineZapは20件近くも出てきました。意外にWineZapが健闘しています(一番在庫が多いVinoQuestが入っているかどうかの違いだけという気もしますが)。値段は安いところでRussian River Valley,Sonoma Coastだと90ドル,Olivet Laneは115ドルです。200ドル以上のところも多いので,この値段は悪くないと思います。
先日紹介したクロ・デュ・ヴァルのエッチング・ボトルにクリスマスツリー型のカバーを付けてしまったというユニーク製品。楽天のショップ・オブ・ザ・ウィーク受賞記念で20%オフ・セールです。エッチング・ボトル自体,流通量はごくわずかだし,これはお勧めだと思います。
今週始まったWine Spectator誌の年間トップ10の発表。カリフォルニアでは初日9位に入ったロバート・モンダヴィ・リザーブ・カベルネ・ソヴィニョン2004に続き,2位にリッジのシャルドネ2005が入りました。
と評されています。
個人的にもリッジのシャルドネは好きです。引き締まっていてそれでいて,芳醇さもあって。ただ,米国の35ドルに対して日本では7000円とちょっと高いです。オーナーは日本の会社なのだから,そこであんまりかせがないでほしいなあと思います。
The Chardonnay in the Ridge lineup might be overshadowed by the label's famous Cabernet-based Monte Bello, but Ridge has been making Chardonnay since 1962. The Santa Cruz bottling comes from 12 lots of vines planted on the Monte Bello estate vineyard in the 1980s, with elevation ranging from 1,400 to 1,900 feet. The cool, mountain climate keeps the acidity lively and the flavors fresh and concentrated. Paul Draper is winemaker.
と評されています。
個人的にもリッジのシャルドネは好きです。引き締まっていてそれでいて,芳醇さもあって。ただ,米国の35ドルに対して日本では7000円とちょっと高いです。オーナーは日本の会社なのだから,そこであんまりかせがないでほしいなあと思います。
クリスマス向けのワインとして人気が高いクロ・デュ・ヴァルのエッチング付きワイン。飲み終わったボトルはそのままインテリアとして置いておいてもかわいいと思います。ワインショップ「ワイン紀行」ではさらに,これにクリスマスツリーのカバーを付けたセットを販売しています。こういうのは初めて見ましたけど,ちょっといいかも。
注:セールのリンクに切り替えました。
注:セールのリンクに切り替えました。
Sanfordのピノとシャルドネは,アメリカにいたときに一番よく飲んだワインの一つです。ピノもその頃は10ドル台でしたが,これよりおいしいかどうかが僕にとっては高級ピノかどうかを判断するベンチマーク的存在でもありました。その後,創設者のRichard Sanford氏が喧嘩別れのような形でSanfordをやめてAlma Rosaを設立し,正直言ってSanfordがこれからどうなってしまうのか,かなり懸念していました。しかし今回のピノ,少なくとも柳屋の稲村店長は,激賞しています。ちょっと長くなりますが,テイスティング・ノートを引用しておきます。
ちなみに価格は税抜き2990円。ワイナリ価格の29ドルより安いですが,米国では22ドル前後で売っているところもあるので,あえて現地価格とは書きませんでした。
なお,柳屋の解説にも書いてありますが,このピノ,ブドウはすべてSanford & BenedictとLa Rinconadaという単一畑で使われる畑のブドウを使っています。ワイナリの説明には「三つの畑」と書いてあり,柳屋にも上記の二つのほか「もう1箇所のエステート・ヴィンヤード」と書いてありますが,説明を総合するとSanford & BenedictとLa Rinconadaの二つのようです。それから,もしかしたらSanford & Benedictを「自社畑」と書いていることに「あれ」っと思う人もあるかもしれませんが,実はSanfordの現オーナーであるTerlato Wine Groupが今年11月5日付けで,この畑を買い取っています。したがって,ワインを作ったときにはまだ自社畑ではなく,ワインのラベルにも「Estate」とは書いてありません。ややこしいですが「現在の自社畑」であって,ワインを作ったときの自社畑ではないわけです。だからといってSanford & Benedictの価値が下がるわけではありませんが。
思い入れのあるワインだけに,説明が長くなってしまいましたが,このワインが税抜きとはいえ2000円台というのは,今の相場的には十分お買い得だと思います。僕は今は超金欠なので,買うのをためらっていますが,11月中はこの価格ということなので,きっと給料日を過ぎたら買うことでしょう。
ここまで安くなっているセール・ピノの味わいにこんなに驚かされることになろうとは…。最初に青い香りが感じられ、スモークのかかった樽のロースト香、さらには樽からくるヴァニラやクリーム、そしてラズベリージャムなど多彩なアロマが漂います。飲めばドライフラワーや品の良いカシス・リキュールなどにある果実味が口中にぶわっと広がり、それにしたがって塩気のある鉄分やミネラル、あるいは動物臭など複雑な味わいが展開されていきます。
繊細な蜘蛛の糸で織り込まれたようなキメこまやかなデリケートな舌触りがあり、少な目の酸を抱え、色合いに透明感はありながらエキス分たっぷりの果実味。アタック軽やかで素朴な印象を感じさせますが、時間とともにあらわれるフランボワーズなどの核果実のふくらみや官能的な風味は、ここしばらくアルコリックなスタイルが続いたサンフォードの魅力的な原点回帰を見ることが出来るもの。
この若さにもかかわらず既にしっとりとした落ち着きや色合いにもある完成した熟成間の表現は見事。タフでジャミーなカリフォルニアのスタイルとは一線を引くこの魅惑的なピノは、ブルゴーニュ通にも受けるに違いない相当のレベルの高い完成度。2,000円台??いやいや、ブラインドで飲んだら絶対に(価格の高いほうに)外します。
二日目以降にはさらに酸味はシルキーで洗練され、華やかな香りがなお広がり、ビロードのような肉厚な果実の深い味わいと多彩な変化を楽しめます。
2007.11.13 イナムラ@てんちょ
(ピノ・ノワール100%)
ちなみに価格は税抜き2990円。ワイナリ価格の29ドルより安いですが,米国では22ドル前後で売っているところもあるので,あえて現地価格とは書きませんでした。
なお,柳屋の解説にも書いてありますが,このピノ,ブドウはすべてSanford & BenedictとLa Rinconadaという単一畑で使われる畑のブドウを使っています。ワイナリの説明には「三つの畑」と書いてあり,柳屋にも上記の二つのほか「もう1箇所のエステート・ヴィンヤード」と書いてありますが,説明を総合するとSanford & BenedictとLa Rinconadaの二つのようです。それから,もしかしたらSanford & Benedictを「自社畑」と書いていることに「あれ」っと思う人もあるかもしれませんが,実はSanfordの現オーナーであるTerlato Wine Groupが今年11月5日付けで,この畑を買い取っています。したがって,ワインを作ったときにはまだ自社畑ではなく,ワインのラベルにも「Estate」とは書いてありません。ややこしいですが「現在の自社畑」であって,ワインを作ったときの自社畑ではないわけです。だからといってSanford & Benedictの価値が下がるわけではありませんが。
思い入れのあるワインだけに,説明が長くなってしまいましたが,このワインが税抜きとはいえ2000円台というのは,今の相場的には十分お買い得だと思います。僕は今は超金欠なので,買うのをためらっていますが,11月中はこの価格ということなので,きっと給料日を過ぎたら買うことでしょう。
ハイド・ドヴィレーヌ(HdV)の「有難み」は生粋のカリフォルニア・ワイン・ファンである僕よりも,フランス・ワイン・ファンの方が強いかもしれません。かのDRCの共同経営者であるオーヴェル・ド・ヴィレーヌが妻の従兄弟筋にあたるカリフォルニアのラリー・ハイド氏と共同で始めたプロジェクトだからです。
DRC云々はともかくとして,ハイドの畑は良質のピノやシャルドネを生み出しています。個人的にはシャルドネの方を高く評価しています。米国の価格でシャルドネが約60ドルなので,7000円台というのは現地価格よりちょっと高い程度。なかなかいい値段でしょう。Redも米国では同じくらいの値段です。どちらも日本では8000円以上が普通だと思います。
DRC云々はともかくとして,ハイドの畑は良質のピノやシャルドネを生み出しています。個人的にはシャルドネの方を高く評価しています。米国の価格でシャルドネが約60ドルなので,7000円台というのは現地価格よりちょっと高い程度。なかなかいい値段でしょう。Redも米国では同じくらいの値段です。どちらも日本では8000円以上が普通だと思います。
Dominus 2002が13500円と格安で出ています。2002は非常にコンディションのいい年で,このDominusもWAで96点付いています。米国でも100ドル以上が当たり前なので,かなり安いでしょう。
相変わらずカレラ,ジェンセンでやってくる人が多い当ブログ。情報ニーズがあるから記事を書き,だからまたやってくる人が多くなるのか,その辺りはよく分かりませんが,どうしても愛憎相半ばという感じがしてしまいます(カレラはいいワイナリだと思いますが,ジェンセンだけもてはやされるのには納得できません)。それはさておき,Wassy'sでカレラ・フェアーです。ミルズの5980円なんて,結構お買い得だと思いますよ。ちなみにジェンセン・プレゼントなんていうのもあります。それから11/10までにカレラを買うとジェンセン先行販売の連絡があるそうです。というわけで,ジェンセンに興味がある人も,おいしいピノが好きな人もどうぞ。
全く脈絡はありませんが,お買い得ワイン二つ。一つはニュートンのカベルネ・アンフィルタード 2002。Wine Advocate誌で91点を取っています。USの小売価格で40ドル~が3980円と格安です(米国の価格を税抜きで書いているので国内も税抜きで書いています,念のため)。
もう一つはBrewer-CliftonのMt. Carmel Pinot Noir 2005。US小売価格は60~125ドルと幅広いですが,中心は70ドルくらいでしょうか。8200円はほぼ米国並みと言っていいと思います。国内でも8000円台は珍しいのではないでしょうか。ちなみにこちらはWine Advocate誌で94点です。DRCのEchezeauxを思わせる味わいで12~15年以上持つだろうと評されています。
もう一つはBrewer-CliftonのMt. Carmel Pinot Noir 2005。US小売価格は60~125ドルと幅広いですが,中心は70ドルくらいでしょうか。8200円はほぼ米国並みと言っていいと思います。国内でも8000円台は珍しいのではないでしょうか。ちなみにこちらはWine Advocate誌で94点です。DRCのEchezeauxを思わせる味わいで12~15年以上持つだろうと評されています。