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Date: 2007/1023 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ジェンセンは速攻で売り切れていましたが,ほかは残っています。今から2~3年以内に飲むなら,ミルズがいいと思います。セレックだったら5年は我慢したいところ。



ところで,カレラといえば「ロマネコンティのクローン」であるという伝説があるわけですが,近年は「Chaloneから入手した」などと,それを否定するような言い方をしているようです。

ただ,2001年ころまではもっと詳しいことを説明しています。
"In the early 1970s, Jensen spent a couple of years in Burgundy, where he apprenticed himself to several winemakers, including those at Domaine de la Romanée-Conti and Domaine Dujac. "I became quite friendly with the owners," he recounts, "and eventually worked up the courage to ask them for cuttings I could take back to California. This was in 1973, before I had any vineyard land of my own. They said, 'You know what you want and where to find it. Go ahead and make your cuttings, just don't butcher the vines.'" Having secured their blessing, Jensen says that he was "mighty careful what I cut.""
The Wine News Magazine "Suitcase Clones The smugglers' legacy in California's esteemed pinot noir vineyards"

と状況を説明。これを湿ったコットンに包んでコートの中に入れて持ち帰り,友人の畑で接木したとまで述べています。このうち25本が成長して,カレラの苗木になったそうです。

ちなみに,肝心の畑については,この記事でも口をつぐんでいますが,彼が働いたのが「Dujac, DRC, Comte de Vogüé and Clair Dau」であり,このどこかであることは間違いないのでしょう。

では,なぜJosh Jensenはクローンの話をしないようになったのでしょうか。一つには,法律に触れるからということがあると思います。2000年に処罰が強化され,米国の農務省がこの問題を重視する姿勢を見せたことが影響している可能性があります。最悪な場合,畑の木を全部抜くように命令される可能性があるのです。それと,Josh Jensen自身「So many people believe clones are the magic bullet. I don't believe that」と,クローンをさほど重く見ていないことも関係するのかもしれません。

ところで,僕も知らなかったのですが,この記事にはもう一つ興味深い記述があります。カレラの畑のうち,ReedとSelleckは実際にこのクローンが全部使われていますが,一番有名なJensenに関して言えばわずか1/3しか使われていないそうです。残りの2/3はカリフォルニアで調達した苗木だそうです。それでもやっぱりカレラ・ジェンセンは「カリフォルニアのロマネコンティ」なのでしょうか。
Date: 2007/1021 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wassy'sの在庫一掃セールで,かなり追加のワインが出ていました。とりあえずめぼしいところを挙げておきますが,一押しはAlbanのSyrahでしょうか。「ロバート・パーカーが選ぶ世界の極上ワイン」でも取り上げられているワイナリですが,日本ではほとんど見たことありません。米国でも40ドル以上するので5050円はお買い得だと思います。AraujoのGrappaもレア品です。

Date: 2007/1019 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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さすがにピノなどはあっという間になくなりましたが,まだこれはというのがいくつかあります(主にNO2のページ)。例えば,3000円以下の価格帯が中心なので異常に高く見える17325円のポールホブスのカベルネ。これ,ワイナリ価格が235ドルで,Wine Advocate誌では97点。柳屋では29800円で出て即日売り切れています。ターンブルのオールド・ブル・レッドも国内3000円以上は確実なのが2284円。先日,WSのポイントでコスト・パフォーマンスが高いワインとして紹介したスモーキング・ルーンのカベルネも米国で9ドルなのが1027と,ほぼ同価格です。5000円以上買うと送料無料なのもワインショップにしては珍しく,ありがたいところ。

下のリンクからどうぞ。

Date: 2007/1018 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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これはつべこべ説明するより見てもらった方が早いです。ただし,どんどん売り切れますので,お早めに。あと,サイトが重いときが多いので辛抱強く。

下のリンクからアウトレットワインのページ(2ページあります)へどうぞ。

Date: 2007/1016 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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「100ドルの価値は10点!?――WSのカベルネ・レイティングより カリフォルニアワインのお勝手口」の記事の最後で紹介した,ポイントvs.価格が一番いいワインのリストの中で国内で入手できるものを紹介しておきます。キャッスル・ロックは今柳屋のお勧めピノでも出ていますが,確かにコスト・パフォーマンスの高さで米国でも評価されているようです。ただ,米国の価格が12ドル程度なのが2400円するのはちょっといかがなものか,という気もします。日本でのお買い得感は6ドル高いステルツナーの方が上ですね。



カーター,メルカ,シュレイダーは日本にはもっと高いものしか入ってきていないようです。
Date: 2007/1016 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワイン・ファンにはおなじみWassy'sで,急にセールが始まりました。要は在庫整理ということらしいです。「眠ってるワインを膨大なリストから掘り起こして、適当に値付け中です」とのことなので,後からいろいろ増える可能性大です。毎日チェックするのが吉かも。また,売り切れ終了なので,注意してください。とりあえず,今出ているところから,現地価格と比べてもそん色ないものをリストアップしておきます。

Date: 2007/1013 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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LongoriaのFe Ciegaというピノは,まださほど有名ではありませんが,Peter Cargasacchi氏がわざわざテイスティング・ノートを投稿するくらいだから,かなりの実力だと思います。米国の小売価格だと40ドル台前半のところもあるので,価格はちょっと高めですが,飲む価値はありそうです。

Date: 2007/1012 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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オールド・ヴィンテージのワインを中心とする「築地ワインマーケット 古葡萄」で1990年代のカリフォルニアワインがいくつか税別5000円以下とかなり安く出ています。米国で現在流通している価格と同じか,安いかといったところ。

パリ・テイスティングで白ワイントップだったモンテリーナのワインメーカーとして一躍名を馳せたMike Grgichが作ったGrgich Cellars。ここの1995年のカベルネが5000円です。これは米国の市価よりも安いです。ヴィンテージとしては良程度のところ。Wine Spectatorは91点を付けているようです。お勧め。

ウォルト・ディズニーの孫が作ったことで知られるSilveradoの1996 Cabernetは4000円。米国の市場価格もこれくらいです。若い4000円のCabを買うならこっちを選ぶかなあ。まあ,上のワインの方が大分格上だと思います。

カレラのMt. Harlan Chardonnayは4200円。カリフォルニアのこれくらい古いシャルドネはあまり飲んだことありませんが,もしかしたら大ヒットになるかも。

あと,おまけでゆみたちもお気に入りというタンタラの単一畑(ディアバーグ)ピノ。6400円は米国の市価とさほど変わらない値段。ヴィンテージは2005年です。



もう一個おまけでカリフォルニアでもありませんが,このショップで「お買い得大放出コーナー」というのを見たら1万円超のワインばかりでちょっとびっくり。50%引きで4万5000円なんていうのもあります。安いのかどうか僕には判断できません(^^;)。

Date: 2007/1007 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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セントラル・コーストはワイナリの日々を支えるためにあると言われる,収益重視のワイン。外から購入したブドウを使っているので,いわゆる「ロマネ・コンティ」うんぬんとは無関係です。そういうわけで,ちょっとこれまでこのワインは軽視していたのですが,他のワインがいろいろ値上がりする昨今。3000円台ならまあまあではないかという気もしてきました。20ドル代前半という米国の価格を考えるともう少し安いともっとうれしいのですが。2006年からはコルクに代えてガラス栓を使っているということで,その点でも注目です。

Date: 2007/1005 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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二つ前の記事で書いたシドゥーリですが,あの方法でよかったのかどうか,ちょっと反省しているところもあります。ワインショップの誇大広告は堀賢一さんも,しばしば指摘しているところであり,日本のワイン業界が成熟していかない一つの原因にもなっていると思います。例えば「パーカーが94点を付けた」(ヴィンテージの)ワインだとか「パーカーが95点を付けた」(ことがかつて1回あったワイナリの)ワイン,みたいな宣伝です。

今回の場合,そういった意図的なミスリーディングではなく,ソースが英文であったことからの誤解だったと思うのですが,上記のような状況への警鐘といったことが頭に少しあったため,糾弾するような書き方をしてしまいました。もっと先に「誤解ではないか」ということをショップに連絡してから書くべきではなかったかと,少し反省しています。(「少し」というのは柳屋の場合メルマガとWebページの表現が違っていて,Webではあたかも既成事実のように受け取れる表現をしていたことがちょっと引っかかっているからです)

ここを読んでおられる方の意見もお聞きできたらと思います。
Date: 2007/1003 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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日本で3000円前後で買えるカリフォルニアのピノで,一番お勧めできるのがSiduriのSonoma County。ややシンプルな気はしますが,失敗のない味だと思います。米国でも20ドル以下のピノではおそらく一番高く評価されているでしょう(米国だと15ドル台
で買えるところもあるので,日本ももうちょっと安いともっとうれしいのですが)。2006年はオーナーのAdam Leeが「1歩か2歩ステップアップした」と自賛するもの。2006年のピノはBrian Loringなどが過去最高といっており,こういう年ほど低価格帯のものまでおいしいのは世の常ですから,期待していいと思います。

ブレンドされるブドウの畑は2005年の7個所から5個所へ。Amber Ridgeが入ったのが注目でしょうか。

というわけで,お勧めできるワインなのは確かなのですが,ショップの紹介で誤解なのか誇大宣伝があるあったのが気になるところ。

このワイン,パーカーの掲示板で91+という点が付いています。ただ,これはあくまでパーカーの掲示板に書き込みをした人が付けたというだけで(それだけなら僕でもできます),パーカー自身が書いたわけではありません。

ちなみに元スレッドはこここちらでも別の人が90点を付けています。

柳屋とVin du 268ではこれをパーカー自身のコメントとして扱ってしまっていま。おそらくSiduriのWebサイトに「here is a description of the wine by one of the lucky few who has tasted it and posted it on Robert Parker’s Wine Bulletin board」と書いてあったのを誤解したのでしょうけど,ちょっといただけないです。というわけでパーカー云々は気にしないでほしいのですが,それはさておき,お勧めできるワインなのは確かだと思います。



追記:柳屋さん,Vin du 268さん,どちらも「誤解」の部分修正いただいたので,タイトルと文章を一部変更しました。