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Date: 2014/0331 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本が唯一のマスター・オブ・ワインを失ったわけ」の記事は、おかげさまで2日で1万7000ビューという、このブログのほぼ1カ月分(笑)のアクセスをいただきました。Facebookの「いいね!」も3000を超えました。公開する前は、「せっかく許可をいただいて訳すのに全然反応がなかったらどうしよう」とちょっと心配していたのですが、予想以上に多くの人に読んでいただけているようです。

Twitterでの感想や、はてブ、Gunosyのコメントなど気づいた範囲でできるだけ拝見しております。一番アクセスが多いFacebookでは、私がフォローや友達になっているところは分かりますが、そうでない場合はどなたにシェアいただいたか分からないので残念ながら分からない部分が多くあります。

厳しいコメント、暖かいコメント、さまざまいただいた中で、一番いいなと思ったものを紹介いたします。大阪のワインショップWassy'sの鷲谷良亮さんが書いたものです(許可いただいております)。特に、ネッド氏の記事を読んで「あー、この人ただめんどくさくなって日本から逃げただけなんじゃない」と思った人に見ていただけたらと思います。

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ネッドと私の出逢いはワッシーズのオープン頃に遡るのでもう15年は前だと思います。フーデックスの会場で当時ワッシーズで共同輸入していた某イタリアワインの生産者ブースでした、トスカーナやピエモンテのブースに人だかりができるなか、私がいたシチリアブースは閑散としていました。そこに突然、日本語を喋るガイジンが入ってきて熱心にテイスティング「これオイシイと思う、どこで買える?」と名刺交換したのがネッドでした。
その後も、ワインに関係ある無しに係らずなぜか、ところどころで再会し、オーストリアツアーも一緒にまわったり地元の居酒屋を探検したりと、なぜか縁のある付き合いで、その折にふれて彼のワイン観について聞いていました。その考え一言で言うと

「ワインは味、ブランドやラベルじゃない」

なので、、、マーケティングで売れている、歴史的な知名度でうれているワイン、大して美味しくないワインを口先のコメントとか怪しい理論を振りかざして売っている業界関係者、等に対しては常に辛辣な意見をもってましたが、、、そのベースにあるのは。 
自分はお客様を楽しませるためにワインを売っているので、お客様は美味しいワインを欲しているのであって、決してラベルや歴史や薀蓄を望んでいるのでは無い、ほんとうに美味しいワイン見つけて紹介するのが重要と言う考えでした、彼の怒りはお客様を裏切っている業界関係者に対する怒りでした、それは最初にあったときから一切ブレの無い彼の意見でした。

良く考えればなぜネッドがMWを目指したか?と言う話しはした事がありませんでしたが、最近のカレをみているとMWになる事で、閉塞した今の状況を変えられるかも知れない、考えているのかな~と思う所はありました。で、実際にカレはMWになりました。
これはホンマニ凄い事です。頭のええ人が本気で勉強して何年もかかっても合格できない事もある位難しいんです、世界中にたった300人程度しか居ない本当のワインのプロです。
なのに、、日本のワイン業界では彼の偉業はほぼ取り上げられる事もなく、何かの意見も求められる事もありませんでした。
MWになれば、日本のワイン業界はオレの話しをもっと聞いてくれる、、どこかでネッドはそう思っていたんだと思います。しかし現実は彼が記事に書いたとおりで、、、
もうオレができる事は無い。。と思ってもしゃあ無いよね。日本の事は好きやしずっと居たいと言うてましたが、好きな国に必要ないと言われたら。。さすがに居てられないよね。

と言うわけで今回の記事、、、批判うけるやろーな~(ーー;)
私は彼なりの(毒のある)愛情表現やと思ってます。
これで目を覚ませ!と言うてる気がします。
結構どぎつい事かいてますし、ヒドイ事も言うてますけど。。。。
コレまで経緯に免じて怒りは割り引いて読んであげて下さい。

これからも私もネッドもワイン業界にいるので、また世界のどこかでひょっこり出会うと思います。こう言う不器用な事しか出来ない(と私は思っている)ネッドはこれからも私の大事な友達です。
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Date: 2014/0329 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本に住んでいる唯一のマスター・オブ・ワイン取得者だったネッド・グッドウィン氏が、最近日本を去って故郷であるオーストラリアに帰りました。なぜ彼は日本を去ったのか、香港誌への寄稿に思いの丈を綴っています(The Galapagos Problem | Prestige Hong Kong、同じものがジャンシス・ロビンソンのサイトでも公開されています、Why Japan has lost its MW)。

そこには日本のワイン業界に対する閉塞感がにじみ出ています。日本のワイン関係者は、これを重く受け止めるべきではないかと思います。僕のような素人が偉そうなことを言ってもうしわけありませんが、ワインは楽しむもの、それが一番大事なことだと思うのです。

しかし、せっかくの彼の文章も英語のままでは、日本で知られないままであろうと思い、ネッド・グッドウィン氏の許可を得て翻訳することにしました。語学力不足により、意味不明になってしまったところも多々ありますが、氏の気持ちは伝わるのではないかと期待します(誤訳などについては修正しますのでご指摘ください)。また、これを拡散いただけたら幸いです。

【追記】沢井昭司さんに、訳文についていろいろ教えていただき、修正しました。

ガラパゴス化の問題 2014年3月6日
日本には、ほとんど11年間住んでいました。この国はいろいろな意味で私にとってはいい国でした。そうでなければここまで長く住んでいなかったでしょう。交換留学生として15歳のときに福井県の田舎にきた思い出のときが、このような地球上で最も外に対して閉じていて、奇妙な場所に住む土台を築きました。しかし、そろそろ引き払うときが来たようです、少なくともしばらくの間は。

福島の原子力発電所の大事故とその余波によって、同僚や友達が帰って行きました。私にとって、さらに悪いことは日本が再び右傾化していることです。安倍総理とその縁故からの悪臭が漂っています。教師は過去の軍国主義の風味がある国歌を歌うことを拒否して首になっています。秘密保護法は施行され、ほかにも日本を再び「誇りある国」に戻そうという力がここかしこで起こっています、それがどういう意味であろうとも。教科書は官僚主義に振り回され、歴史をなかったものであるかのようにシュレッダーにかけています。これはワインには関係ありませんが、ワインを楽しむことや家族とその生活に影響を及ぼしているのは確かです。

日本に住んでいる間、私はワインのバイヤーや教育者としてプライベートなコレクターやロックスター、大使館、航空会社などをコンサルティングする機会を得てきました。しかし、2010年に日本で唯一のマスター・オブ・ワインになって以来、増えた仕事の多くは海外から来たものでした。このこともあって、私はワイン界の多くのことが日本では気付かれなかったり単純に無視されたりしていることに気が付きました。もちろん、日本には独自の固有なトレンドがあります。日本人はそれを日本の「独自性」として感じています。この言葉は一方では文化的に均一化してゆくという国際的な流れを受け流すことを試みるということについて、そして他方では過去への言及を減らし、現在を容認するものとして、安倍総理の下での新たな牽引力を得ています。結局のところ、もし日本人が独自のテイストを持つのであれば、歴史と現状についての独自な展望もあるのでしょう。


独自性の幻想は危険です。それは心を閉ざし、エリート主義に陥ることの根幹です。ワインに携わる多くの日本人が素晴らしいサービスを提供し、細部にまで注意を払い、知識を得るために努力する、それはまさしく賞賛すべきそして典型的な日本的な姿です。一方で、そのような細部へのこだわりはワインの本質的な役割である喜びをもたらすもの、少なくとも私はそう思っています、を不明瞭にしてしまう危険があります。

日本のソムリエはワインのフォイルを使って見事な置物を作ったり、テロワールに熱狂したりします。しかしワインがおいしい飲み物や、会話の潤滑剤、記憶の化身として喜びをもたらすことを消費者に伝えるてはいません。ワインは積極的に販売されることはなく、自らを奨励するものとして使われています。ワインは得意気にできるものであり、バッジや古臭いスーツや精巧なオーナメントとして自分の身を飾るものなのです。男性も、女性も、犬さえも、誰もがいわゆるソムリエです。しかしソムリエ資格を取った人の中で実際にワインの仕事をしている人はごく少数です。資格は、肩書が実際の価値や才能よりも重要な文化の中で、単に履歴書を飾るものなのです。さらに、議論や討論よりも対面や調和を重んじる文化においては批評というものは存在しないのです。

「クラシックな」とか「自然な」といった不明瞭な描写がワインのサークルでは交わされますが、何十年ものデフレや不況、知らないものへの恐れ、の後で好まれるワインはそういうものではありません。そのような状況で価格は下がり、大幅なディスカウントが起こり、不安定な商売に従事するセールスパーソンは実際の価値がある地域からのワインを勧める能力がありません。結果としてリスクが避けられると思う地域からの安価で品質が低いワインが売られることになります。

例えば、安いボルドーはおそらく地球上のワインの中で最も魅力が薄いワインだと思うのですが、南ローヌやスペインのワイン、その他のもっとコスト・パフォーマンスが高く、少なくとも新たな消費者を魅了するのに役立つ可能性のあるワインよりも多く売られています。結果として特定の異端を除いてはワインシーンは瀕死の状態です。30年にも渡って一人あたりのワイン消費は2リットル周辺をさまよっているのです。

ワインの喜びをもたらすものという潜在的な力は日本ではワイン業界で働く人によって否定されることがしばしばあります。グラスワインを飲んだお客さんに2杯めを勧めなかったり、空のグラスを埋めたりしないことは日本の「独自性」だと言われました。同じように最初のボトルを空けてしまったグループに次の1本を勧めなかったり、お客さんが選んだワインよりちょっとお金を出せばずっといい品質のワインが買えることを勧めなかったりするのも、同じような文化によるものです。

このことは技術やアイデアにおいて日本以外の国において消滅したり好まれなくなったものが、日本では流行ったりするのとよく似ています。このような独自性は日本では「ガラパゴス化」として知られています。ガラパゴス化は、日本で男女間の給料や役割に大きな隔たりがあること(女性は消費や高いレベルの生活の牽引力であるのに)、ATMで海外のカードが使えないこと、ソムリエ組織が時代に逆行していること、そして日本のWebサイトデザインが多くの情報を与える一方でどうやってそれを使うのか直接的な説明がないこととも共通しています。JALのサイトがその一例ですが、ほかにもたくさんあります。

このようなガラパゴス化は社会学的に、また政治的に築かれているのかもしれません。しかし、それは概して、ワイン関係であろうとなかろうと有害なものです。ほかの場所で何が起こっているのかを知ることができず、無知に陥り、昔ながらの我か彼かの意識に根ざす狭量さの証拠です。日本人は貧乏でもなければ教育を受けていないわけでもないことが、さらに苛立たしく感じます。ただ、ほとんどの場合、これらの偏狭さは恐れから来たものです。無知への恐れ、海外のやり方への恐れ、外国語への恐れ、面目を失うことの恐れ。例えば、最近のANAの広告をみてください。金髪のカツラを付け、ピノキオのような長い鼻をした海外の乗客が描かれていました。しかし、最大の恐れは、日本がやってきた方法と違う方法がよりよいかもしれないという可能性に対する恐れなのでしょう。例えそれが、外国のやり方であっても。

実際、多くの日本人の流行仕掛け人は、世界の他の地域で起こっているワイン作りやスタイルや飲み方のトレンドを知りません。だから、数が増えつつある家庭で飲む人と、役立つ情報を共有できません。さらに悪いことには彼らの多くは「クラシック」な地域以外のワインは捨て置く主義の上で成り立っています。これらの主義、日本で、特に日本ソムリエ協会で、ワインの階級を支えているのです。繰り返しますが、彼らはエリート主義に依っている一方で、無知に寄りかかり、コミュニケーションスキルは低いままです。他の地域がほとんど顧みられていないことを理解するには、ソムリエの教科書でボルドーとブルゴーニュにどれほどのページが割かれているかを見れば、一目瞭然です。

それでも、この国とは切っても切れない関係にあり、多くのレベルで精神的であり、かつ神聖であって、若いころの越前大野におけるもっとも素晴らしい経験が今日まで残したものに根付いている、そういう日本の多くの面が、私は好きなのです。私は日本の一時滞在者ではあり続けます。根強い自己中心主義や必要なリスクを負わないといったことはあっても多くのレベルで社会的に発展した場所だからです。また生活するのに安全でまっとうなところなのです。このことには乾杯したいと思います。

しかし、私はワインが社会が進化する流れの中で飲まれるときを楽しみに待ちたいのです。バブル時代と失われた世代の混じりあいだけでなく、地震、長引く不況とそれに基づくつまらない仕事などの近年の傷跡が生み出すのですが、取り敢えずは安全であっても見当違いになりつつある確立した規範、つまり人生における筏のようなものにしがみつくことを強いられているようには、もはや感じない社会が出現する時を楽しみにしています。私はより高品質な生活への機会が育まれるような社会を待ちたいのです。よりよい都市設計や住居、レジャー、時間よりも才能が評価される公正な労働時間と給料、修正主義でない歴史、きれいな環境へのポリシーを。そして、ワインを飲むことに対し、ステータスや対面だったり、鼻や口で味わうこと無く目で味わいながら分析的に議論するものではなく、こういった進歩のシンボルとして、本能的に楽しくアプローチができるようになることを楽しみに待ちたいと思っています。

結局のところ、ワインは美しいものであり、多くのカルチャーや気候からやってくるのです。しかし、人がそれを理解できるまで、ワインは飲んで楽しむためにそこにあるのだという単純な原則を理解することは難しいのです。

(了)

こちらもお読みいただけたら幸いです。
ネッド・グッドウィン氏の記事にいただいた感想から
日本のワインシーンは本当に閉鎖的か? ネッド・グッドウィンの記事に米ライターが反論
Date: 2014/0326 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の掲示板にロバート・パーカーが書いた書き込みによると、2014年初夏に新しいライフスタイル誌を創刊するそうです(Some upcoming news)。

"I am also very excited to announce a new lifestyle magazine called "100 Points by Robert Parker." Separate and apart from TWA,it will accept non-wine related advertising."


雑誌の名前は「100 Points by Robert Parker」。Wine Advocate誌とは独立しており、ワイン以外の広告を受け入れるとしています。

ライフスタイル誌とはいっても、タイトルが示すように、ワインのレビューが全く載らないとは想像できません。Wine Spectator誌のようになるのでしょうか。
Date: 2014/0324 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパで倉庫に保管した約40万ドル分のワインが盗まれるという事件がありました($400,000 of Wine Stolen From Napa Warehouse | Wine News & Features)。

盗まれた総数は350ケース(4200本)。市場価格にして40万ドル(1本あたり95ドル)。

盗まれたワインのうち55ケースは犯人の納屋から発見されており、犯人の部屋からもいくつかのワインと現金7万3150ドルが発見されています。

事件の全容はまもなく解明すると思われますが、ワインショップにとって、思わぬ弊害が生じています。

犯人はワインの一部をワインショップに直接売り、ショップはそれを陳列していました。これが問題になります。

ワインショップはワインを正当なブローカー経由でしか買えないことになっています。犯人から直接買ったとなると、この法律が形骸化して運用されているということになります。

ワインショップにとっては摘発を受ける可能性があるとのことです。

まだしばらく余波がありそうな事件です。
Date: 2014/0318 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインライターで、最近Jackson Familyのコミュニケーションとワイン教育担当になったSteve Heimoff(スティーブ・ハイモフ)氏が、中国でカリフォルニアワインがフランスのワインほど売れない理由について考察しています(How come the Chinese don’t love California wine the way they love French wine? | STEVE HEIMOFF| WINE BLOG)。

フランスのワインの方が位が上に見えるという意見が多いですが、フランスのほうがアメリカよりもマーケティングにお金をかけているからという意見もかなり多いようです。

日本でも、フランスワインの方がカリフォルニアワインよりも上というイメージが圧倒的に強いと思います。

なんとかカリフォルニアワインにもっと目を向けてほしいと思っているのですが、なかなか難しいものです。
Date: 2014/0316 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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少雨が話題になるカリフォルニアですが、気温もとても高かったことが判明しました(California Just Had Its Warmest Winter on Record | Mother Jones)。

NOAA(アメリカ海洋大気庁)の記録によると2013年12月から2014年2月のカリフォルニアの気温は20世紀の平均よりも4.4°F(2.4℃)高く、119年の記録のうちで過去最高だったとのこと。一方降水量は少ない方から3番めとのことで、実は少雨よりも高温の方が記録破りだったようです。

20140315-201312-201402.gif

上の図で赤やオレンジは平年よりも高温だったところ、水色は低かったところを示します。数字は119年の記録のうち低い方から何番目だったかということ。ナイアガラの凍結が話題になったように、北東部、特に五大湖周辺は非常に寒かったことが分かります。

20140315-201312-201402rain.gif

一方、こちらは降水量。南西で少なく北東で多かったことが分かります。

記録も気になりますが、米国はこういうデータの図示が上手だなあと改めて感心。日本の気象庁にも頑張ってほしいです。
Date: 2014/0315 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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まあ、とりあえずこのビデオを見てください。



Guzzle Buddyと名付けたこのデバイス、ソノマのJordan Wineryが作ったものです(Cougar Town Guzzle Buddy Jordan episode: wine infomercial spoof | The Jordan Journey)。

役に立つかどうかといえば、真面目な反論はいくらでもできるでしょうけれど、テレビ番組で取り上げてもらうという努力は敬服すべきでしょう。もしかしたら本当にこのデバイスを製品化するのかもしれません。

Jordanというと、2012年には江南スタイルのビデオを公開したこともあり、動画を使ったマーケティングに熱心に取り組んでいます。

こういう取り組みは応援したいです。
Date: 2014/0312 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨日、状況はちょっと改善したかも、という記事を書きましたがUnited States Drought Monitor > Home > State Drought Monitorというページを見ると、数字の上ではまだまだ厳しい状況は続いています。


ソノマは大部分がD2(シビアな旱魃)で済んでいますが、ナパは大半がD3(極端な旱魃)、セントラル・コーストはほとんどがD4(例外的な旱魃)という状態です。

そろそろ雨季も終わり。3月中にもう一雨もふた雨もほしいところです。
Date: 2014/0311 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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記録にないほどの低雨量が続いていたカリフォルニアですが、2月は打って変わって雨が多い月になりました。例えばナパのカーネロスでは1月末時点で9カ月間の雨量が1.4インチ(約36mm)しかなかったのが、2月は7.8インチ(約198mm)と、それまでの13カ月間の総雨量の倍、過去8年間で3番めに雨量の多い月となったそうです。

The Gray Report: Northern California drought update, in two picturesには、1月と3月にStags Leapの畑で撮影した写真が掲載されています。1月の方は見るからに水気のなさそうな状態であるのに対し、3月の方はマスタードでしょうか、ブドウの樹の間にカバークロップの緑と黄色い花が広がっています。

サンタ・バーバラは2月も雨量が1.2インチ(約30mm)と少なく、すべての地域が緩和されたわけではありませんが、ノース・コーストに関しては危機的な状況から脱出したと言っても良さそうです。
Date: 2014/0305 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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柳屋に珍しいワインが入荷しています。Byronのワインメーカーが作っていたIOというシラー。2006年まで作られていたようですが、現在は作られていないワイン、その2004年版です。

当時のワイナリ価格が50ドル、現在の流通価格でも30ドル台。それが今回は2780円という現地価格以下になっています。ちなみに当時のインポーター価格は9500円だったとか…

カリフォルニアのシラーで10年ものというのは、案外飲む機会がないもので、これはかなり貴重かつ格安です。




このページに載っているシラーはどれも美味しそう…例えばWA97点のリレントレスとか…