SFクロニクル紙が恒例のWinemaker of the Yearを発表しました。昨年はカレラのJosh Jensen,おととしはRidgeのPaul Draperが受賞しましたが,今年はEhren Jordanでした。

Ehren Jordanといっても知らない人もいるかもしれませんが,あのTurleyのワインメーカーでありFaillaの共同経営者,Neyersのコンサルティング・ワインメーカーも勤めています。Turleyというと独特の高アルコールで極めて抽出度の高い濃いワインというイメージがありますが,一方でFaillaはエレガントなピノが売り物。それだけ幅が広いワインに対応できるというのが実力の証なのでしょう。なお,Faillaは共同経営者である奥さんの苗字で,ワイナリ設立時には二人の苗字を取ってFailla Jordanという名前でした。その後Jordan Wineryから提訴されてFaillaだけになったとのことです。

さて,Winemaker of the Yearが比較的名の知れたワイナリから選ばれているのに対し,新しいワイナリから選ばれるのが注目のワインメーカー(Winemaker to Watch)。おととしはSiduriのAdam&Diana Leeやハーン,Honigのワインメーカーが選ばれ,昨年はRusackなどが選ばれています。

今年はJeff AmesSarah Cahn Bennett/Aaron Cahn BennetAntoine FaberoNick de LucaKevin Kelleyの5組。Jeff AmesはTor Kenwardのワインメーカーを勤めながら最近Rudiusという自身のワイナリも始めた人。Sarah Cahn Bennett/Aaron Cahn BennetはNavarroのワインメーカー。Antoine FaberoはMazzoccoというワイナリの人。Nick de LucaはStar Laneのワインメーカー。Kevin KellyはSaliniaなどのワインメーカーです。

Star LaneはSFクロニクルのトップ100に入っていて,このブログでも何回か記事にしています(記事1記事2記事3)。Saliniaは同紙の「次世代カルト」に選ばれており,私も以前飲んだことがあります。個人的にはこのあたりに注目です。