ワイン産地に観光客が最も押し寄せるのは秋の収穫シーズン。しかし、ソノマでは3年連続で山火事のために観光に大きな影響が及んでいます。

2017年は9月にパラダイス・リッジなどのワイナリーや、サンタ・ローザの町近くまでも大きな被害にあった火事が起こり、延焼を完全に食い止めるまで3週間もかかりました。死者も26人、焼失した建物が5300軒以上と、過去最大の被害となりました。

2018年は170km以上離れたところで起こった火災のために、2週間もの間、煙った空気がソノマを覆いました。

そして、2019年は先日の大火事でワイナリー2軒が焼失したほか、ソノマのほぼ全域に避難命令が出る事態に陥りました。また、火事の前から長期間の計画停電で観光にも大きな影響が出ています。

こういった事態を受け、ソノマ郡の観光担当は、火事が覆い秋から他の季節へと観光客をシフトしていく必要を感じているとのことです(Sonoma County tourism sector attempts to lure visitors back following wildfires)。また、火事が大きく報道されることによって、無事な地域までも観光が冷え込んでしまうことも懸念されています。

ソノマの観光収入は22億ドルにものぼり、まだ火事の影響がどれだけあるかは算定中なものの、大きな影響があることは間違いありません。

特に深刻なのはレストランで、他の業種と比べて利益のマージンが低いため、キャッシュフローが回らなくなるところも出てきそうだとのことです。

まずは、火事が落ち着いた今、どんどんソノマに出かけていくのが当地の救済のためにも必要なことかと思います。