CNN.comにGary Vaynerchukを中心とした「Wine 2.0」の記事が出ていました。Wine 2.0というとCrushpadに代表されるようなワインの「個」対応といった文脈で語られることが多いですが,この記事では20代の新しい世代向けといった捉え方をしているのが,なかなか興味深いです。
Of a "wild and gamey" red from Rioja, Spain, Vaynerchuk says, "Hit a deer on the road. Throw a bunch of cherries on it. Take out your knife, cut the deer. Bite it. That's the flavor profile."

Wine 2.0: Internet changes wine appreciation - CNN.com

これまでの評論家やワイン雑誌,例えばRobert ParkerやWine Spectatorには「エリート意識」「スノッブ」といったものがどうしても見え隠れします。特にWine Spectatorはその傾向を強く感じます。それに対して,Wine 2.0では「iGen」(Internet Generation)がしきいを感じずにワインに触れられるのが特徴だとのこと。例としてはWine Library TVのほか,同じくGaryが持つCorkd,CellarTracker,SavorEachGlass.com,Vine Sugar.comといった名前が並んでいます。

こういうテーマだと,どうしても「では日本はどうなんだろう」ということを考えてしまうのですが,「エリート意識」とまではいかないものの,このサイトも含めて,年令層はやはり高そうです。

mixiあたりのワイン関連コミュがもしかしたら,若い世代にとってはとっつきやすいところなのかもしれません。ただ,そういったところも「若さ」はあまり感じないのが事実。どちらかというと「バレンタインだったらカロンセギュール」的な画一的な返答が目立つような気さえします。

ワインはお金がけっこうかかるものだし,20歳以上でないといけないため,大学生あたりが入ってくるのは確かに難しいと思います。先日,某カレーサイトの主がmixiの日記で「若い人に読んでもらうにはどうしたらいいか」(彼もまだ若いのですが)といった悩みを書いていましたが,ワインの世界はもっとそのあたりが遅れている感じがします。

Gary Vaynerchukの日本版みたいな人は出てこないのでしょうか。

追記:コミック「モーニング」を読んでいて思ったこと。日本では『神の雫』がエリート主義,スノッブさをさらに助長しているような気がします。