ナパで相次いでワイナリー関係者、しかも名門における醜聞が発覚しました。

カルロ・トリンチェロはサター・ホームやメナージュ・ア・トロワなどのブランドで知られるトリンチェロ・ファミリーのCEOであるロジャー・トリンチェロの息子。トリンチェロ・ファミリーでは高級ラインのディレクターを勤めています。カルロは6年前にはガールフレンドに暴行を加え、救急救命士にも乱暴したということで180日間服役したことがあります。

今回の容疑は銃器の不法所持。2017年に結婚した妻のステファニーとの間では離婚の争議中ですが、ステファニーは彼が覚醒剤を服用しており、「危険で予測し難い」として接近禁止を申請していました。

逮捕された後、5万ドルを支払って保釈されていますが、これからどうなるのでしょうか。これ以上の醜聞にはならないといいのですが。

もうひとつの醜聞は、ナパ最大の地主であり、ベクストファー・ト・カロンやベクストファー・ドクタークレーンなどのプレミアムな畑を所有するアンディ・ベクストファーの息子のタック・ベクストファーによるもの。タック・ベクストファーは以前は自身の名前のワイナリーとダンシング・ヘア・ヴィンヤードを所有しており、現在はアミュレット・エステート(Amulet Estate)という名称になっています。2016年には畑と農場の購入資金を得るためジェネレーション・キャピタルという会社から1900万ドルの融資を受けてパートナーになってもらっています。

ジェネレーション・キャピタルは2019年、タック・ベクストファーがワイナリーの資金を個人的目的に使用しているとして提訴しました。裁判所の記録によると自宅の造園に約10万ドル、自宅のインテリア デザインに3万4000ドル、フライフィッシング、狩猟遠征、銃の展示会などの個人旅行に16万5980ドル、半自動ライフルと弾薬に3万9000 ドルなどの私的利用があったとのこと。

このほかピックアップトラックをレーシング仕様に改造したり、プライベート・ジェットの使用権などにもワイナリーの費用を使っていたとのこと。

2020年にはワイナリーのCEOから外れることが決まり、ワイナリーが前述のアミュレットに改名しています。

ワイナリービジネスが大きくなると、こういった問題も頻発するような気がします。