アルノー・ロバーツはニュー・カリフォルニアと呼ばれる自然派の中でも人気が高い生産者です。冷涼系の畑にこだわり、醸造ではごく少量のSO2を添加するほかは、土着酵母で旧樽を使い、赤ワインでは全房発酵を行うといった作りをしています。幼なじみのダンカン・アルノーとネイサン・ロバーツによるワイナリーで、ネイサン・ロバーツはロバート・モンダヴィの妻だったマルグリットの孫ということでも知られています。ラベルの絵はマルグリットによるものです。

人気の高いのはトゥルッソーなどですが、個人的には以前からここのシラーには注目していました。5年ほど前の試飲会で飲んだのが初めてだったと思いますが、それまで飲んだカリフォルニアのシラーはパソ・ロブレスやナパ、ソノマの温暖な地域のものが中心で、ソノマ・コーストのシラー自体が初めてでした。そのエレガントで凜とした味わいに驚き、それがきっかけで冷涼系シラーが好きになりました。

そのアルノー・ロバーツがウエスト・ソノマ・コーストにあるQue(ケイ)という畑で作る2021年のシラーがヴィナスで100点を取っています。ケイの畑はシャルドネで有名なThieriot(リトライ、リヴァース・マリー、センシーズなど)、リヴァース・マリーの自社畑のSummaのすぐ近くであり、太平洋からは8km程度。先日紹介したOccidentalの畑があるあたりと比べても丘1つ分ほど海に近い本当に冷涼な地域です。アントニオ・ガッローニはレビューの最後に「It's a magical wine that will thrill readers lucky enough to find it.」と書いており、この貴重なワインが日本で買えること自体ラッキーです。

ただ、飲み頃は2025年からとなっていますので、2年間は我慢して置いておいてください。

なお、アルノー・ロバーツのソノマ・コーストのシラーにも一部この畑のブドウが使われています。ちょっと前のヴィンテージなら5000円台で売っているところもあり、かなりお買い得だと思います。

ショップはしあわせワイン倶楽部です。


同じくしあわせワイン倶楽部のAVAものですが、こちらはインポーター直送品なので上と同梱はできないと思います。ただ、送料やクール便の料金は1つ分でいいようです(【楽天市場】直送、お取り寄せワインについて:しあわせワイン倶楽部)。


もう1つの単一畑「クラリー・ランチ」のシラー。こちらはペタルマ・ギャップの畑です。ヴィナス97点。ショップはしあわせワイン倶楽部。


ショップはトスカニーです。


ショップはリカータイムです。