ワイン業界において「偽造」はなかなか明るみには出ませんが,オークションなど二次的な市場においては常に問題になっています。Wine Spectator誌によると二次市場において偽造ボトルの割合は5%に達するとのことです。ソノマの人気ワイナリKosta Browneも偽造ボトルに手を焼いており,その対策として米Kodak社のTRACELESSというシステムを導入したそうです(
KODAK TRACELESS System for Anticounterfeiting Helps Kosta Browne Winery Protect its Brand and Customers - MarketWatch)。

このシステム,色もなければ匂いもない特殊な素材をインクなどに混ぜて使い,一種の「透かし」を入れます。専用のPen Readerを使うことで,この透かしを調べて偽造ボトルかどうかを確認できるというわけです。

エンドユーザーが直接調べる手段がないのがちょっと疑問ですが,おそらくはクリスティーズやザッキーズあるいはWineBidなどのオークション・ハウスがリーダーを導入して検査することになるのでしょう。

あとはボトルは本物で中身をすげかえたようなものが問題として残りそうです。

偽造ボトルに関心がある方には下記の本がお勧めです。