「RESTful Webサービス」の監訳者でもある著者が,HTTPやHTML,AtomなどWebサービスを含んだWebを支える基本技術を平易に解説した本。

これからWebサイト,特にWebサービスを作りたいという人にとってRESTの考え方は採用するにしろしないにしろ,知っておかないといけないことだと思う。これまでこの分野では上記の「RESTful Webサービス」くらいしか参考になるものがなかったが,本格的にRESTに取り組むのならともかく,まずはRESTをちゃんと知りたいという人にとってはややオーバースペックな内容であり,価格だった。

本書はさまざまな項目をバランスよく解説しており,教科書的に使うには最適ではないかと思う。特に最後のWebサービス設計のところは,おそらく本書で著者が一番伝えたかったところだろうと思うのだが,サービス設計の参考になる。

なお,個人的にもうちょっと解説が欲しかったのはOAuthやOpenIDのところ。それとクッキーについて全く触れていないのは,これはWebを支える技術であるべきではない,という姿勢なのかな,と思った。