Wine Advocate誌195号で6本のワインがロバート・パーカーから100点と評されたVérité。まだまだ知られていないし,私も実はきちんと調べたことがありませんでした。いい機会なので,どういうワイナリなのか紹介させていただきます。

Kendall-Jacksonの創設者として知られるJess Jackson(先日残念ながら亡くなられてしまいました)がVéritéを設立したのは1998年のこと。ボルドーの七つのシャトーでワインメーカーやテクニカル・ディレクタをしていたピエール・セラン(Pierre Seillan)を招いて「ペトリュスと同じくらいいいメルローを作りたいんだ」と言ったそうです。ソノマの土地を見て回ったピエールの回答は「どうして(ペトリュスより)もっといいワインを作らないの?」でした。以来,ソノマの山麓の畑のブドウを使って,その土地を表現したワインを作っています。

畑は四つ。Alexander Mountain Estateは標高900フィートから2400フィート。メルローとカベルネ・ソヴィニョンが植わっています。火山性の痩せた土壌です。標高550~629フィートのJackson ParkはBennettヴァレーにあり,砂地でメルローに最適です。標高500フィート~960フィートのKnights ValleyにあるKellogはカベルネ・ソヴィニョンとメルロー。Vérité Valeはチョークヒルにある畑でMerlotのほかカベルネ・フラン,プチ・ヴェルドが植わっています。標高は160~225フィート。

ワインは3種。La Museはポムロールにインスパイアされたメルロー中心のブレンド。La Joieはポイヤックを意識したカベルネ・ソヴィニョンのブレンド。Le Désirはサンテミリオンに経緯を評したカベルネ・フランを多く使ったもの。例えば2007年はカベルネ・フランが44%,メルローが44%,カベルネ・ソヴィニョンが8%,マルベックが4%となっています。

パーカーによると,ここのワインは極めて長熟型につくられており30~50年持つとのことです。例えば,今回100点を取った2001年のLa Museは飲み頃が2016年~2056年!。気を長くして飲みましょう。

ワイナリは予約をすればテイスティング可能です。テイスティング・フィーは50ドル。ワインを購入すれば返金されます。約2時間かかるというから,半日費やすつもりで訪問しましょう。


大きな地図で見る