一般向けのカスタムワイン造りのパイオニアだったCrushpadが財政的に行き詰っています。来週には資産が競売にかけられる予定(Crushpad in financial crisis, selling assets | PressDemocrat.com)。

2004年に誕生したCrushpadは「Wine2.0」の旗手的存在でした。自分自身のワインを作るというワイン愛好家なら一度は夢見ることを実現可能なレベルで提供してくれるそのサービスはかなり魅力的でした。

とはいえ1樽作るとやはり300万円近くの支出になりますから、そうそうたやすく手を出せるものではありません。米国ではリーマンショックの後、作る人が急減してしまったようです。近年はサンフランシスコからナパ、さらには新オーナーとなったBill Foleyの持つソノマのSebastianiへの移転などで再起を図っていましたが、いろいろ難しかったようです。

なお、日本で現在ワインを作っている途中の顧客はゼロとのことです。また、先ごろ閉店したCWGや兵庫県のワインショップVin du 268のオーナーであるクラッシュパッドは米国とは資本的に無関係です。ボルドーでのオペレーションは既に他社に譲り渡しているようです。