米国では、禁酒法以来アルコールの流通に厳しい制限を設けている州が未だにあります。とりわけ制限がきついのがユタ州とペンシルバニア州。そのペンシルバニアで2447本もの高級ワインが廃棄される寸前の状況になっています(2,447 Bottles of Wine on the Wall and State Plans to Dump Them All - Bloomberg)。

このワインの持ち主はアーサー・ゴールドマンという弁護士。自宅のセラーにあるワインを州内で売ったという容疑で1月に逮捕されました。ペンシルバニア州では州内のショップおよび州内のワイナリー以外でのアルコール売買は禁じられており、それに反したことになります。彼のコレクションそのものが違法なアルコールという扱いになるようです。

ゴールドマンは8月に初犯者ということでの罰を受け入れることを認めています。2年間の保護観察と300時間の社会奉仕活動が課せられるとのことです。

また、ペンシルバニア州の州法によると、違法なアルコールは廃棄するか病院に寄付するかしかなく、通常は廃棄になるそうです。ゴールドマンはこの処置には反対しているとのことですが、今のところどうなるかは不明です。

コレクションにはキスラー、マルティネッリ、ターリー、コスタ・ブラウン、ウィリアムズ・セリウムなどが含まれているとのことです。

州としても廃棄してしまうくらいなら、カリフォルニアに持って行って売った方が利益にもなるような気がするのですが、どうなることでしょう?